親子でチャレンジ
2011年1月22日
【後編】オランダ流 「スペースの使い方」を学ぼう
ヨハン・クライフを始め、数々のスーパースターを輩出するサッカー大国・オランダ。オランダの指導メソッドは世界中で手本にされていて、なかでもユース年代の指導は世界トップレベルにあります。今回は、オランダのフェイエノールト等で指導経験のあるフィジカルコーチ/メディカルトレーナーの土屋潤二氏に、ユース年代で行われている練習法を教えてもらいました。キーワードは『スペースの使い方』の中級バージョン・後編です。オランダ式練習法で、サッカーのセオリーを身につけてください。
■チャレンジ02 やってみよう!縦長コート4対4
練習開始時の形
練習方法
縦30~40m、横15~20mのグリッドの中に各チーム4人が入り、ゴールを奪い合います(オフサイドルールはありません)。選手のレベルに応じて、グリッドの広さを調節しましょう。
グラウンドの奥行きを有効に使って攻める
解説
この練習のポイントは、ボールに人が群がらないように、ピッチの奥行き(縦)をうまく使うことです。なかでも気をつけてほしいのが、最前線にいるFWが中盤に下がり過ぎないことです。 中盤で両チームの選手がボールを奪い合っていると、大概の選手はサポートに行こうとします。しかしオランダの場合、その状況でFWが下がってくることを良しとしません。なぜならば、FWが下がると、相手の最後尾にいる選手もついてくるからです。その結果、3対3でボールを奪い合っていた局面が4対4になります。 3対3の場合、スペースがあるのでパスをつなぎ、前線にボールを送ることができるかもしれませんが、4対4になるとスペースが少なくなり、プレッシャーもきつくなります。さらに、ボールを奪って展開しようとしても、パスを出すべき選手(ターゲット)が前にいないので、パスコースがありません。 サッカーの目的はゴールを奪うことであり、そのために必要なのはシュートを打つことです。FWの選手は奥行きを使うことを意識して、相手ゴール前でボールを受けることを頭に入れておいてください。 チェックポイントは、グラウンドが縦長なので、攻める時は縦方向に広くグラウンドを使い、FWにボールが入ったら素早くサポートすること。守る時は、サイドにボールが入った場合、味方同士が連携して相手を挟み込む形を作り、攻めるスペースを狭めることです。