親子でチャレンジ
2011年5月21日
怪我予防のストレッチ体操教室
――ストレッチを教える際にポイントとなるのはどんなところになりますか?
「大きくいうと3種類あります。1つは腸腰筋というお腹の筋肉のストレッチがポイントになります。また、股関節回り、ふくらはぎと足首といったあたりをしっかりとケアすることが重要になりますね」
■竹踏みは足腰の怪我予防と疲労回復に効果的!
――ストレッチ以外にも出来ることはありますか?
「現在、当院にも、日常的にスポーツを行っている子どもたちがたくさん訪れていますが、治療と予防を兼ねて、練習が終わったら必ず竹踏みを取り入れてもらうようにしています。たとえば、腰の悪い選手の足裏は非常に硬いのですが、(竹踏みで)土踏まずを刺激してあげるだけでも良くなるんですよ。昨年はサッカーで半月板を痛めて膝が曲がらないという選手が訪れましたが、足の裏をマッサージしたところ、かなり曲がるようになりました。自宅でもお風呂上がりに簡単にできることですし、それを継続するだけでも全然違うので、ケガの予防の1つとして取り入れていただきたいですね。また、お母さんやお父さんの疲労回復にも効果があるので、テレビを見ながらなどでもいいので、ぜひやってみてください」
――最近の子どもたちは、数年前までは考えられなかったような痛みを抱えているケースもあると思います。
「今、注目しているのが、サッカー選手によくみられる、鼠蹊部(そけいぶ:大腿の付け根にある溝の内側あたり)周辺の痛み。いわゆる『グロインペイン症候群』と呼ばれる症状です。ボールを蹴る動作を反復した結果、股関節周りに負担がかかることで柔軟性と筋力が低下し、発症すると考えられています。慢性的な腰痛などがあるとバランスを崩した状態で走ったりボールを蹴るため、より発症しやすくなります。グロインペイン症候群はその問題を抱えた本人たちの意識が高くないと、なかなか治すことができない症状ですが、原因が分かれば治療もしやすいですし、ストレッチで予防をすることも可能です」
――そのような病気を見逃さないためにも、どういったことに気をつけたらいいのでしょうか。