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2013年6月10日
いよいよ今週末開幕!コンフェデレーションズカップで戦う日本代表の見どころは?
6月16日(日本時間)、『FIFAコンフェデレーションズカップ2013』が開幕します。ワールドカップの前年に各大陸の王者が集まって行われる同大会も9回目。今回はブラジルでの開催になります。
出場国は以下の8チームとなっています。
【Aグループ】
ブラジル(ワールドカップ開催国)
日本(アジア王者)
メキシコ(北中米カリブ海王者)
イタリア(欧州準優勝 ※2012年欧州選手権に優勝したスペインは前回ワールドカップ王者でもあるため、2位のイタリアが繰り上げ)
【Bグループ】
スペイン(前回ワールドカップ王者)
ウルグアイ(南米王者)
タヒチ(オセアニア王者)
ナイジェリア(アフリカ王者)
日本の試合は、以下のとおりです。
6月16日午前4時、日本対ブラジル(ブラジリア)
6月20日午前7時、日本対イタリア(レシフェ)
6月23日午前4時、日本対メキシコ(ベロオリゾンテ)
各グループ2位以上が準決勝進出。Aグループ1位対Bグループ2位、Aグループ2位対Bグループ1位という組み合わせになります。
■日本代表は各大陸王者とどう戦う? 見どころはココだ!
【1】試合の主導権を握ることができるか
日本の持ち味は中盤のクオリティーです。4日に行われたオーストラリア戦では、日本はボールを支配しながら試合の主導権を握ることができました。世界の強豪を相手にしても、日本はどれくらいパス回しを成功させることができるのか。一つの注目ポイントに挙げられるでしょう。
特に本田圭佑がトップ下に入るときは、同選手がボールを収めてタメを作ってくれるので、サイドの選手が安心してオーバーラップしやすくなります。日本は本田と遠藤保仁がパス回しの中心となって周囲の選手を生かすことが重要になります。
【2】ゴールを挙げるための『仕掛け』ができるか
パス回しがうまくいって試合を支配したとしても、最後のゴールを挙げることを達成しなければ試合には勝てません。2012年に行われたブラジルとの親善試合では、日本はパスを回しながらも、最後のゴール前でブラジルの守備陣に阻まれ、1点も挙げることができずに0-4で敗北しました。
まずはボールを奪ったら、カウンターからの速攻をねらうこと。ただし、もしも相手の戻りのほうが速く、カウンターが不可能である場合は、一旦落ち着いて遅攻で攻略しなければいけません。
相手にゴール前を固められるとスペースが狭くなり、コンビネーションで崩すのが難しくなります。そこを突破するには、個の力も重要になります。
香川真司の突破や飛び出し、岡崎慎司の飛び出しやダイビングヘッド、本田のミドルシュート、本田と遠藤のフリーキック、長友佑都の積極的なオーバーラップなどの『仕掛け』が成功するか。期待しましょう。
【3】カウンターを防ぐことができるか
先日のオーストラリア戦でも、3月のヨルダン戦でも、日本はボールの奪われ方が悪いときにカウンターアタックを食らうことがたくさんありました。『ボールの奪われ方が悪い』というのは、みんなが「さあ仕掛けよう」と前がかりになった瞬間にボールを奪われ、日本の選手がたくさん敵陣に置き去りになってしまう状態です。
世界の強豪はこのような隙を見逃してはくれません。鋭いカウンターを仕掛けてくるでしょう。
まず、日本はそういうイージーミスをしないこと。もちろん、そうは言ってもミスを完全に防ぐことはできないので、相手のカウンターをどうやって防ぐか。その方法を確立しなければいけません。
一つの方法は、相手のカウンターの第一歩となる縦パスを潰すことですが、オーストラリア戦の前半にはそれがうまくいかず、カウンターを何度も食らってしまいました。そして後半には、カウンターを食らいそうになったらディフェンスラインを下げ、相手の攻撃をディレイ(遅らせる対応)により、リスクを避けて守備をしました。
このオーストラリア戦で行ったカウンター対策は、一つのキーポイントになるかもしれません。
【4】オプションをどのように使うか
サッカーはスコア状況によって戦い方を変えなければいけません。1-0で日本が勝っているときなど『スコアをキープしたいとき』、どのように戦うか。または0-1で日本がリードを許しているときなど『守る相手を崩して1点がほしいとき』、どのように戦うか。このような試合運びのプランも非常に重要です。
リードしているときの戦い方は、ザックジャパンは今までにもいろいろ試しています。オーストラリア戦では栗原勇蔵をディフェンスラインに入れる方法で、空中戦や裏のスペースへの対応力を上げて戦いました。また、2011年のアジアカップでは、トップ下を削り、細貝萌をアンカーに入れるシステムで中盤の守備力を高め、こぼれ球を拾いやすくしました。このような方法が強豪相手にも通用するのかが試されるでしょう。
逆に、リードを許しているときは、攻撃に工夫をしなければいけません。
このようなとき、今までにザッケローニ監督が行った方法はいくつかあります。一つは長身のハーフナー・マイクを投入すること。もう一つは香川をトップ下へ移して中央突破力を高めること。そして、長友をサイドハーフに上げて左サイドの縦への突破力を高める手段もあります。時間帯、スコア状況に適応した戦い方をザックジャパンができるかどうか。これも大きな注目ポイントです。
Aグループは激戦。ブラジル、イタリア、メキシコ、どれも強豪国ばかりです。3つのチームに共通しているのは、先制ゴールを挙げた後の試合運びがうまいということ。取り返しに行こうとすると、カウンターの餌食になって点差を広げられる恐れもあります。
できれば日本が追う展開にはしたくないところです。特に先制ゴールは重要なポイントになるでしょう。
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