親子でチャレンジ
2015年9月 7日
子どもへのマッサージは、親子のコミュニケーションにもつながる
パパママトレーナー養成講座受講後、教わったばかりのコンディショニングマッサージを10歳の娘に実践してみました。家庭でほんとにできるのか、 娘の反応はどうだったか、効果のほどは果たしていかに。体験レポートをお届けします。(取材・文 中野里美)
がんばる子どもを助ける!家庭でできるマッサージの力加減を学ぼう>>
■実践1日目:パパマママッサージを子どもに試してみた
マラソン大会目前で、学校で毎日走り込んでいる様子の娘。「取材でマッサージを習ってきたから、早速今日やらせて。気持ちいいと思うよ」と娘に言うと、「いつ?」「お風呂あがったら?」「早くやって、やって!」とノリノリのリアクション。なかなかの好感触を感じながら、ひとまず初日はお風呂上がりに習った実技をフルでやってみました。
以下、経過とともに感じたことを箇条書きにします。
【子どもにマッサージを実践してみた感想】
・ローションについては、かゆみや刺激も感じない様子(これまでミルクやローションでかぶれた経験なし。アレルギーも特になし)
・初日でまだ慣れていないので講座で配られたテキストを見ながらやるも、とても細かく書かれているので、よく思い出せる
・ただ、テキストを見ながらなので、両足で10分とはいかず、結構時間がかかった(両足で15~20分くらい?)
・力加減が緩すぎたり、指や掌全体が密着していないと、くすぐったがるので、しっかりと掌を密着させるのがコツ
・横着をしてタオルを敷かずにやると、ベッドとはいえ、なんとなくベタつきが気になるので、次回からはバスタオルを敷くこと!
・片足だけやり終え、左右差を感じてもらうために立ってみると、自分でも違いを感じるようで、違う、軽い軽いとはしゃいでいた
・気に入ったようで、明日もやってねと催促される
■実践2日目:ローションはたっぷり塗った方がよさそう
・学校のマラソン大会試走日ということで、結構な距離を走ったからか、昨日よりお尻が硬い気がした
・ローションが足りていないと摩擦で少し赤くなることがあるので、量の加減に注意が必要だと思いました。
■実践3日目:昨日より柔らかい!
・昨日よりお尻が柔らかい
・「そこそこ、もうちょっと強く」「ローション足した方がいいね」と娘のコメントが変わってきた
・私もテキストを確認する回数が減り、お互い慣れてきた様子
・娘が全くこそばがらなくなった
■実践4日目:テキストを見ずに10分で終わるように
・以前は早くお風呂に入るように言っても、なかなか入ろうとしなかった娘が、マッサージが楽しみなようですんなり入るようになった
・テキストを見ずにできるようになったので、前後左右を10分で終えられるようになった
・娘にも上手くなったねーと言われた
■実践5日目:手順に慣れてかなり手早く終わるように
・今日は仕事で疲れたため、短縮バージョンで(お尻、アキレス腱周り、膝周り、くるぶし、終わりの合図)
・手順に慣れたのと、短縮バージョンなのとで、かなり手早く終わったものの、娘は満足の様子
・娘は1日家で従兄弟たちと遊んでいたようで、今日はお尻が柔らかい
■実践6日目:マラソン大会本番で最高順位に!
・マラソン大会本番、マッサージの効果があってか(!?)小学4年間で最高順位の10位に
・マラソン大会本番後だったからか、少しお尻が硬めに感じた
・短縮バージョンでも満足していたが、やはりフルコースが嬉しいようで、早めにお風呂に入ってくれた
・もはやテレビを見ながらでもマッサージできるようになった
■実践7日目:親子で寝つきがよくなった
・血行がよくなったのか、以前は見たいテレビを見終えるまで寝なかった娘がマッサージを終えてしばらくするとテレビも消して早々に寝るようになった
・寝るころには手足が冷えて寝付きの悪かった私も、マッサージをし始めてから手足の冷えが無くなり、寝付きがよくなった
……このように、一週間で様々な変化が顕著に見えました。慣れてくると娘が調子にのって「足裏もやって」と言うので、「オプションになるので料金発生しますけど?」と返してみたり(笑)。私は学生の頃から腰痛があるので、未だにママさんバレーの練習や試合の前後には整骨院通いをしているのですが、今では娘も面白がって、「今日は私もマッサージしてあげる」とお尻をマッサージしてくれたりすので、私もかなり助かっています。
■マッサージのポイントその1 習慣にすることが大切!
我が家では、お風呂上がりにすると決めましたが、タイミングは練習の帰宅後すぐでも、いつでもOK。ただ、下川路先生曰く、コンディショニングケアは習慣にすることが重要なんだとか。INAC神戸の川澄奈穂美選手のケアも担当している下川路先生ですが、川澄選手はどんなに忙しくても、海外遠征の時以外は二週間に一度は必ずケアにみえるそうです。「トップへ行けば行くほど、コンディショニング能力=自己管理能力が高いと言える」とも話していました。「時間を守る、挨拶をきちんとするというのは当たり前ですが、自分で決めたことはきちんとやる、そういった能力が備わっている」と。子どものころから、家族が一緒になって習慣として身につけることで、大人になってからも習慣になるので、ぜひ身につけて欲しい能力ですよね。
「まず一週間頑張って続けてみてください」と先生は仰っていましたが、前述の通りわたしは4日目にはテキスト無しで両足10分で完了することができました。おそらく、お子さんが二人以上いるご家庭であれば、最初は少し時間がかかるかもしれませんが、その分慣れるのも早いでしょうから、もっと早いタイミングで習得できることと思います。また、子どもも親も無理の無いやり方で、短縮バージョンの日も織り交ぜながら継続すること。これが大事。まだやり始めて1週間ですが、わが家では、すでにお風呂上がりのマッサージは当たり前になっています。