親子でチャレンジ

2016年4月14日

一流アスリートの目標設定能力が身につく!親子でできるトレーニング

 
 
 
 

■決定上げるためにどうすればいい? 子どもを正しく導いてあげる方法

今回の実験でユウヤ君が課題だと思っている項目のなかで一番数値が低いのは「決定力」であることが判明しました。
 
ここで小田桐さんはユウヤ君とこんな会話を交わしています。
 
小田桐さん「この決定力が2点あるのはどういう理由?」
 
ユウヤ君「GKと1対1の時は、シュートを決めれることがあるから」
 
小田桐さん「ちなみに10点満点っていうのはどういう状態?」
 
ユウヤ君「絶対にシュートを外さない。決めるべき場面で決められることが10点かなあ」
 
小田桐さん「じゃあ決定力を2点から3点にあげるために必要なことはなんだろう?こんな練習を始めてみたいというのはある?」
 
ユウヤ君「決定力をあげるというのは、相手のプレッシャーに負けないことなのかな」
 
小田桐さん「ユウヤ君が書いてくれた『決定力』と『プレッシャーに負けない』という項目はつながっているんだね」
 
ユウヤ君「はい。だから相手のプレッシャーに負けない練習が大事だと思います」
 
小田桐さん「たとえば、具体的にこんな練習というのはある?」
 
ユウヤ君「シュート体勢に入ったとき、相手に身体を入れられても焦らないこと。そういうシーンを意識して練習をやることだと思う」
 
小田桐さん「他にはあるかな?」
 
ユウヤ君「あとは、仲間に対してどこにボールがほしいとか、それを大声を出して要求すること、かなあ」
 
小田桐さん「いいね!ぜひ、そこから練習を始めてみてください」
 
このように小田桐さんはユウヤ君に考える時間を与えて、じっと答えを待っています。さらに小田桐さんがこうポイントを話します。
 
「子どもに対して『どうしたらいいと思う?』と問いかけてあげて答えを引き出すようにしてください。親の場合、子どもに厳しいことが言いやすいので、どうしてもマイナス面ばかりに目がいきがちになります。決定力が2点の場合、10点満点に対して8点も足りていないという考え方で捉えてしまいがち。そうではなくて『この子は絶対に伸びる』と信じて、少しでもできている2点を認めてあげる声がけをしてあげてください」
 
今回の実験に同席してもらったユウヤ君のお母さんはこんな感想を話してくれました。
 
「これなら簡単なので親子でもできると思います。親としてはどうしても子どもを怒ることから入ってしまうので、マイナス面を引き出してしまいがち。そこは我慢ですね。褒めてあげることが子どもにとってプラスに働くことを信じて、親として協力してあげたいと思います」
 
今回の目標達成の期限は7月1日に設定しましたが、一ヶ月程度のスパンで進捗状況を確認しながら、その時点で再び数値化をして現在地を再確認する作業を繰り返していくと、より効果的かもしれません。
 
 
後編では『子どもの潜在能力を引き出す!試合前に親子でできるトレーニング』(近日公開予定)をお届けします。
 
 
小田桐 翔大
株式会社FLYHIGH 代表取締役(メンタルコーチ / ファシリテーター)
1985年青森県生まれ。中学校・高校は岩手県にて野球部に所属。筑波大学体育専門学群ではバスケットボール部に所属し、全国ベスト8を経験。 (株)JTB法人東京にて、法人営業・添乗員を4年間担務。2013年1月にアスリートの力になりたいという想いでメンタルコーチとして独立。
ソチ五輪リュージュ日本代表選手、ラート日本代表チームのメンタルコーチや日本郵便株式会社の企業研修など幅広く活動。2016年3月に法人化し、株式会社FLYHIGHを設立。東京を拠点にメンタルコーチング・チームビルディングプログラムを提供している。ホームページはこちら
 

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