運動能力
2013年3月12日
サッカーをしていれば安心?子どものカラダと心を育てる外遊びについて考える
放課後や休日、お子さんは何をしていますか?ずっとサッカーですか?経済先進国の中で今、日本の小学生は世界で一番運動をしていない子どもなのだそう。そのため、子どもたちの体力低下が懸念されています。その要因のひとつと言われているのが、外遊びをしなくなったこと。
“サッカーをしているから安心”なのでしょうか?サッカーだけでなく、外遊びをすることで成長する部分が、どうやらたくさんあるようです。
■昔と比べて、今の小学生は外遊びをしなくなった
文部科学省で体力向上事業の一環として行われている「体力・運動能力調査」。集計によると、子どもたちの体力は1980年代の半ばから下がりはじめ、1990年代にはさらに降下。以降、緩やかな下り坂を経て、今は横ばい状態。このままでは、日常生活に支障をきたすようになるかもしれないと危惧されているそうです。
体力低下の要因として考えられていることのひとつが、外遊びをしなくなったこと。私たち親世代が子どものころは、学校から帰るとランドセルを置いてすぐに外に出かけ、暗くなるまで公園や空き地で走りまわっていたものです。友達と体を使って遊ぶことがなによりの楽しみで、放課後が待ち遠しくて仕方なかったはず。けれど、今の子どもたちには“外で友達と遊ぶのが楽しい”という感覚が欠けています。
体を思いきり動かせる遊ぶ場所がない、塾や習い事が忙しく、遊ぶ仲間や遊ぶ時間がないなど、外遊びができない理由もいろいろあります。
■運動能力だけでなく、想像力や発想力も鍛えられる外遊び
遊具や砂場を整備した立派な公園はありますが、「ボールやバットを使ってはいけません」「木に登ってはいけません」「人に迷惑になることはやめましょう」といった注意書きの看板が置かれています。民家に隣接した公園では「うるさい」と苦情を言う大人もいるほど。公園は子どもたちが走り回る場所から、静かに遊ぶところになってしまっているのです。
外遊びでは体力や運動能力を育てるのはもちろん、仲間づくりや小さな子の面倒をみるなどのコミュニケーション能力も育てることができます。また、限られた人、限られた物でいかに楽しく遊ぶかを考えるなど、遊びの工夫をすることで想像力や発想力も鍛えられるのです。
サッカーをしていれば、他の子どもたちに比べ、体力もあり運動能力も高いでしょう。ですが、サッカーでは得られないことが外遊びには隠されています。サッカーの練習がない日は公園でたくさんの友達と、体を使って思いきり遊ばせてみてはいかがでしょう?
参考資料:学研「ママノート」
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