運動能力

2014年7月11日

ハメス・ロドリゲスは日本人に近い? 身体のプロが見るW杯

■多くの日本人選手にも当てはまるハメス・ロドリゲスの課題

トータルな身体能力としては、日本人とそこまで差はありません。股関節に関しては飛び抜けていますが、上半身を横に曲げる動きが固い。横の軸が身体にない、中心軸でしか動けていないのです。
フリーキックにしても、今の蹴り方だと近距離ならうまくいくでしょう。しかしある程度距離が離れるとどうでしょうか。ボールに力が掛かっている時間が短いため、長い距離になると直接入れるのは難しいように思います。
上半身の横方向の動き、側屈させる動きの固さ。ここを改善できれば切り返しも早くなるだろうし、ゴチャゴチャした場面でもパスなりシュートなりドリブルなり、より自由度を持ったプレーができるようになります。現在は、そういう場面だとしくじったような、力のないキックになるように思います。
 
身体的な課題を克服しなければ、フリーキックやアシスト特化型の選手のまま、ひょっとするとこのまま終わっていく可能性もあります。逆にいえば、伸びしろがものすごく大きい選手ということでもあります。どういう方向に変わっていくか、楽しみです。
波田野征美(はたの・まさはる)
Oriental Physio Academy代表。理学療法士。体軸ヨガインストラクター。経絡ヨガインストラクター。ホリスティックボディワーカーHB150。自身が自転車競技者としてトレーニングをする中で従来の西洋的なトレーニング方法に疑問を感じる中で、古武術に出会う。西洋と東洋両方を組み合わせた独自の身体観、トレーニング方法はアスリート、スポーツ愛好家、さらには同業者からも高い評価を得ている。

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