運動能力
2021年6月22日
体幹とはどこか、サッカー少年にも必要なのか 概要から鍛えるメリットまで詳しく解説
サッカーをしていると「体幹が大切」「体幹トレーニングをしよう」といったことを耳にするかもしれません。保護者の関心も非常に高いく、「うちの子当たり負けするから」と、実際にプロ選手が行うのをまねて体幹トレーニングをさせていたり、体幹トレーニングを指導する教室に子供を通わせている方もいるようです。
一方で、体幹という言葉は知っているものの、体幹とはどこで、鍛えるとどのような効果があるのかよくわからない、という人もいるでしょう。
そこでこの記事では、体幹の概要から鍛えるメリット、さらには具体的な体幹トレーニングメニューなどについて解説します。
<目次>
1.体幹とはどの部位?
2.サッカーにおける体幹を鍛えるメリット
3.小学生年代に体幹トレーニングは必要か
・ 胴回りを強くすることが大切
・体幹の安定につながる! 胴回りの筋肉を鍛える方法
5.まとめ
■体幹とは
体幹とはその名の通り体の幹、つまり四肢(手足)を除いた胴体のことを指します。
体幹=腹筋と考える人もいるかもしれませんが、実際には、背中や腰などを含めた胴体が体幹となります。
もう少し具体的に説明すると、体幹は臓器を囲んでいる「横隔膜」「多裂筋」「腹横筋」「骨盤底筋群」といった腹腔のことです。
体幹を鍛えることで、背骨から腰の部分に当たる脊柱の安定性が増すため、いい姿勢を維持できるようになります。また腹部の筋肉を鍛えられるため、内臓の動きも活発になり、便秘解消なども期待できるでしょう。
■サッカーにおける体幹を鍛えるメリット
先述の通り、体幹を鍛えることはいい姿勢や内臓の活発などにつながりますが、競技面におけるメリットもあります。
例えば体幹を鍛えることで、体の軸がしっかりとするたため、ブレにくくなりボディコンタクトの際にバランスを崩しにくくなるでしょう。また、倒れにくくなれば、転倒による怪我なども防げます。テクニックやスピードは備えているものの、相手に当たられると簡単に倒れてしまうといった場合は、体幹が弱い可能性があるため、トレーニングする価値は十分にあります。
そのほかにも、体幹を鍛えることでパワーを効率よく体の動きに変換できるようになるため、力を発揮しやすくなります。例えば、キックの際に軸足に力を入れしっかりと踏み込めるようになるため、キック力の向上にもつながるでしょう。
■小学生年代に体幹トレーニングは必要か
本屋やインターネットで体幹トレーニングに関する本や記事をよく見かけることもあり、小学生年代から体幹トレーニングに興味を持っている人は少なくないでしょう。
しかし、体幹トレーニングは体の土台ができあがった状態で行って始めて効果があります。そのため、小学生年代においては体幹トレーニングを行う必要はないでしょう。
■胴回りを強くすることが大切
小学生年代では、体幹トレーニングに取り組むよりも胴回りを強くすることに取り組んでみてください。日本と海外の子どもの身体の強さの違いは、骨盤の傾きによる胴回りの強さにあるとされており、胴回りの強化は非常に重要だといえます。
胴回りを強くしたい場合、まずは良い姿勢を意識することがポイントです。日常生活はもちろん、サッカーのプレー中もいい姿勢を意識して動いていれば、背骨周りや背面、腹部など、胴回りの筋肉が自然と鍛えられていきます。いい姿勢でのプレートは、骨盤を前傾させて走る、背筋をしっかりと伸ばすといったことが挙げられるため、意識してみてください。
■体幹の安定につながる! 胴回りの筋肉を鍛える方法
胴回りを強くする方法は、姿勢を意識すること以外にもあります。例えば、以下の運動を行うことで、胴回りを構成する多裂筋、横隔膜、腹横筋、骨盤底筋群を鍛えることができます。
- 四つ這いになって足を上げる
- その状態でキープし、手を前方へ上げる
- 横隔膜(胸郭)を上げ、その状態で姿勢をキープする
この姿勢をとる場合、お腹をへこませた状態で呼吸をする、いわゆる「ドローイン」をすることがポイントです。ドローインをしながら横隔膜を上げた状態をキープし、呼吸をすると背中が曲がりません。
■まとめ
今回は、体幹の概要から体幹を鍛えるメリット、具体的なトレーニングメニューなどについて解説しました。体幹は臓器を囲む腹腔部分のことを指します。鍛えることで体のバランスが安定するほか、パワーを発揮しやすくなるなど、サッカーをするうえでのメリットも少なくありません。器具なしでできるメニューもあるため、ぜひ取り組んでみてください。