健康と食育
2010年12月 6日
【第3回】Let's ショクイク!-『トンカツで勝つ!? 試合に勝つための食事術』
■試合3日前?当日、勝つための食事術
「サッカーのエネルギー源として重要なのはごはん、パン類などの糖質です。摂取すると体内でブドウ糖になり、そのままエネルギー源として使われるか、グリコーゲンという物質に変化して筋肉や肝臓に蓄えられます。栄養学的に見ると、サッカー選手のスタミナを支えているのがこのグリコーゲンの貯蔵量なのです。そのため、試合の3日ほど前からグリコーゲンを蓄えるための食事(グリコーゲンローディング)に切り替えるといいでしょう。肉や魚などの主菜を少し減らして、ごはんや麺などの糖類を多めに摂る食事です」と鎌倉女子大学の田地先生。
スタミナ維持に欠かせない糖質。でも、あるものが体内にないと糖質をエネルギーに代えることはできないんだとか。「エネルギーに代えるにはビタミンB1 が必要になります。そのため、試合前夜には糖質をたくさん摂るのと同時にビタミンB1を多く含む豚肉、にんにく、ねぎなどを食べるといいでしょう」。
そう、だからこそトンカツは試合にピッタリなのです。ただトンカツの場合、脂が多いため消化に時間がかかります。そのため、同じ豚料理でも「豚しゃぶ」の方がベターなのだそう。「軽くゆでることで余分な脂が落とされ、消化も良いからです。また、炭水化物とビタミンB1 を一緒に摂れるという意味では、ネギチャーシューラーメンなども最適でしょう」。
当日の朝の食事についてはどうでしょうか。「前日と同じく糖質+ビタミンB1の組み合わせがいいでしょう。タマゴサンドなどもいいですね。消化の時間を考えると、試合時間の2時間前に食べ終わっているのがベストです。朝食から試合開始時間まで時間が空きすぎてしまう場合は、朝食を軽く食べておいて、2時間半ほど前に栄養補給をするといいかもしれません」。