健康と食育
2010年12月 6日
【第4回】Let's ショクイク!-『試合後の食事ケア』
■試合後の疲労回復を促す食事
鎌倉女子大学の田地先生はこうアドバイスしてくれました。「ポイントのひとつは、食事の時間です。運動終了後なるべく早い方が疲労回復には良く、できれば2時間以内に摂ることが望ましいですね。糖質の多い食事を摂ることで、筋肉内のグリコーゲン量を効率よく回復させてくれます」。
とはいえ、試合終了後2時間以内というと多くのご家庭の場合、いつもより少し早めの夕食ということになってしまいそうです。そのため、2時間以内に食事をすることが難しい場合は、運動直後にエネルギー補給用ゼリーを少量摂るのも手。その際、通常量の半分程度にとどめるなど、あくまでもその後の食事に影響が出ない程度の量を目安にしておきましょう。
食事の内容については、「炭水化物(糖質)はたっぷりと、あとは好きなものを好きなだけ」で基本的にはOK。ただ、次の栄養素は意識的に摂ることで筋肉の修復を早める効果が望めると言います。
「激しく運動をすると筋肉が傷を負います。それが修復されることで筋肉は鍛えられていく訳ですが、より修復スピードを高めるには筋肉の材料である肉や魚といったタンパク質が必要です。また、筋肉と筋肉は、同じくタンパク質でできているコラーゲンという結合組織でくっついています。このコラーゲンの合成を促進してくれるのがビタミンCです。ビタミンCは疲労回復に最適な栄養素で、オレンジジュースなどを夕食時にコップ一杯飲むだけでも効果が期待できるでしょう」。
疲れた身体には負担がかかると言われる揚げ物なども、元気なジュニア世代なら多くの場合、胃腸がもたれる心配もないと言います。摂取を避けた方がいい食物などは、特別ないのです。そのため、試合終了後は本人が食べたいものをできるだけ早く食べさせてあげることが大事。バランス良く美味しいものを食べることで、精神的な疲労も回復できるはずです。