健康と食育
2011年1月24日
【第8回】Let's ショクイク!-『寒い冬の強敵"ウイルス"を食事でシャットアウト!』
身体を構成する栄養素を摂取し、発育やコンディション維持の重要な役割を担う食事。子の代わりに親が筋トレをする訳にはいかないけれど、食事ならサッカーに必要な献立を親が考え、子どもに提供することできます。そういう意味で、食事とは親が協力できる唯一のトレーニング手段なのかもしれません。この企画では、日々の練習後や試合前後に採るべき、食べるべき栄養素や献立など、ジュニア世代の選手に必要な食事のお話をご紹介します。今回も前回に続いて、JリーグのFC東京で栄養アドバイザーを務める久保田尚子さんにお話しをお聞きします。
■風邪の予防も食事から
昔は「○○は風邪をひかない」なんて言われていましたが、本当は風邪をひかない方の方が賢いというのが最近の定説のようです。とはいえ、気をつけていてもひいてしまうこともありますが、取り敢えずの努力は必要でしょう。何と言っても一番は「手洗いとうがい」ですが、じつは食事の仕方でも風邪の予防に効果があるようです」
1)粘膜強化
「同じところにいても風邪をひく人とひかない人がいるのは、ウイルスが体内に入るのを防げるかどうかによります。私たちの体と外気との接点になるのが粘膜(のど・鼻など)です。その粘膜が丈夫なら、そこでウイルスを食い止めることができるのです。
粘膜強化に働くのは、ビタミンAとビタミンCです。
ビタミンAはレバーやうなぎに、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれています。もちろん毎日レバーやうなぎを食べる必要はありませんが、色の濃い野菜などを食べる習慣をつけると良いでしょう。 ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠な栄養素です。コラーゲンは結合組織を作るものですから、当然粘膜強化の働きに関わります。ビタミンCは、果物の他、野菜や芋類にも多く含まれています」