健康と食育

2014年5月27日

涼しくても油断は禁物。暑さ対策まとめ

5月も終わりに近づき、そろそろ熱中症対策が必要な季節がやってきます。今年はエルニーニョが発生し冷夏になると言われていますが油断は禁物。サカイクではこれまで何度か熱中症対策について取り上げていますので、本格的な夏が到来する前におさらいしておきましょう。
 
■まずは熱中症のことを知ろう
相手を制するには、まず、相手を知ることです。熱中症とはどのような症状で、どのように発生するのか。それを知ることから始めましょう。
 
熱中症対策-熱中症編
 
熱中症とは、暑いときに生じる障害の総称ですが、「暑いときは熱中症になるからサッカーをしてはいけない」というわけではありません。適切な予防をすることで防ぐことができるものなのです。日本体育協会スポーツ科学研究室の伊藤静夫さんに話を伺いました。
 
 
熱中症対策-水分補給編
 
過去には、「運動中に水分を補給すると動けなくなる」と考えられていた時期もありましたが、現在では、それは完全な誤りで、「運動中には水分を補給しないと脱水になる」ということが、当然のこととして認識されています。それでは、スポーツのときに水分補給を適切にしていれば熱中症にはならないのでしょうか? 前回に続いて、日本体育協会スポーツ科学研究室の伊藤静夫さんに話を伺いました。
 
 

■水分補給を実践しよう

一言に「水分補給」といっても、ただやみくもに水分を摂取すれば良いというわけではありません。補給に適した頻度やタイミングがあるので、それを学んでいきましょう。
 
 
 
 
暑くなる前に知っておきたい! 水分補給のQ&A
 
Q1:どのような頻度で水分補給するのが適切なの?
A1:まず、運動の前に、脱水症状の予防として、200~250mlを摂取してください。運動中は、30分から1時間ごとの摂取が目安になりますが、運動量や環境によって、適切な量は変わります。「のどが渇いた」と感じたら、その時点ですでに枯渇は始まっているので、できるだけすぐに摂取したほうがよいでしょう。
 
選手のパフォーマンスをアップさせる最適な水分補給温度は?
 
実は、日本体育協会や環境省は、5℃?15℃が最適な補給温度であると発信しているのです。しかし、その根拠は乏しく、スポーツパフォーマンスという観点での研究はなされていないのが現状でした。
 
そんな折りに、ステンレス魔法びんでおなじみのサーモス株式会社が、横浜国立大学・教育人間科学部の田中英登教授と「真夏環境下における運動時の最適な水分補給温度」に関する共同研究を行い、運動時の水分補給は5℃~15℃に冷やしたドリンクを摂取することが効果的であるとの実験結果を発表しました。
 
水分補給の2つの目的、身体から失われた水分を取り戻すのと、もうひとつは?
 
「練習に水筒は必需品。アスリートは練習中であれ、試合中であれ常に水を飲むことを意識しなければいけません」
 並木トレーナーによれば「試合で勝ちたかったら水のとり方も練習すべき」。それくらい重要な要素だといいます。
「熱中症対策としての水分補給は当然ですが、アンダ-カテゴリを含む日本代表でも水分を十分にとらなければパフォーマンスの低下、プレーの質の低下は避けられません」
 
水分補給と体温コントロールで、真夏の試合はパフォーマンスを最大限に発揮しよう
 
「朝起きたらまずやるのが体重を計ることです」
 
 並木さんが帯同したジュニア年代の日本代表で朝必ずやることが選手たちがじぶんで体重を計ること。彼らの朝は体重計に乗るところから始まります。
 
「朝の体重をしっかり記録して、練習前後にも計ります。体重がどのくらい減ったのか?そして朝の体重と比べてどのくらい減ったのか?を確認します。そして、こまめな水分補給と疲労回復・エネルギー回復のための食事によって、朝の体重に戻るように意識させます。体重が戻っていれば水分、食事も含めてしっかり管理できている。もし体重が減っているようなら要注意です」
 
ツネ様も知らない?"攻めの水分補給"でパフォーマンスアップ!
 
サーモス株式会社では、科学的実験によりスポーツパフォーマンス向上において、運動中に適しているとされる水温は5℃~15℃であることを突き止めたそうです。夏の暑い日、よく冷えた冷たいドリンクを飲ませてあげたい!と、スポーツボトルにたっぷり氷を入れてあげていませんか? もしかすると、ペットボトルに入れたドリンクをそのまま凍らせるという人も多いかもしれません。確かに冷たくて美味しいのですが、冷えすぎたドリンクはたっぷりと飲むことができません。そのため、プレイ中に失った水分を十分に補給することができず、体は水分不足のままになってしまいます。
 
第10回 Let's ショクイク!-『水分補給に適した飲み物とは?』
「汗をかくことで水分とともに身体から塩分(電解質)とミネラルも失われていきます。だから、目の前に水しかない場合は仕方ないですが、水分補給では水だけでなく、塩分やミネラルも同時に摂る方が望ましいのです。塩分が足りないと神経の伝達がうまくいかなくなり、足をつってしまったり、けいれんしてしまったりすることもあります。また、吸収スピードを促進させるためには適度な糖質も必要です」。
 
 

■水分補給に適したグッズ紹介

冷感グッズから日焼け対策まで網羅した、サカイクおすすめ「真夏の観戦アイテム」
 
 

■熱中症対策にピッタリ! ひんやり冷感グッズがオススメ

保護者のみなさんはもちろん、子どもたちにも持たせたいグッズを紹介します。
 
【クールタオル】
水に浸して絞るだけで冷たいタオルの出来上がり。繰り返し使えるのもいい。首筋を冷やすと効果的です。
 
【保冷ボトル】
暑いグランドでは冷たい飲み物が欲しくなります。冷たいドリンクを保冷ボトルに入れて持って行きましょう。ただし、プレイする子どもたちには5℃~15℃の水温がいいので、氷の入れ過ぎには注意してください。
 
 
いかがでしたでしょうか。サカイクでは今年も暑さ対策を取りあげていきますので、ぜひこれからもご覧ください。
 
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