健康と食育

2015年1月 5日

冬の風邪対策は、イオン飲料の摂取と栄養管理がカギ!

冬の大敵・インフルエンザ、風邪対策について東京家政大学で栄養学を教える田地陽一先生にお聞きしています。
 
前回記事『水分補給は、冬の風邪対策にも効果あり!』でお伝えした冬場の水分補給の重要性を踏まえて、2回目の今回は「何を摂ったらいいのか?」「風邪などの冬の体調不良に強いもの、食材は?」などなど、おうちでできる具体的な自衛策についてお話をお聞きしましょう。
 
「冬でもこまめに水を摂る。練習中は20分か30分おきには必ず水分補給を! これは前回お伝えしたことですが、今日は水分補給の中身について話を進めましょう」
 
田地先生は水分補給の質を考えれば、市販されているイオン飲料が水分補給にもっとも適していると教えてくれました。(取材・文 大塚一樹)
 

(写真 photo AC)
 
<<水分補給は、冬の風邪対策にも効果あり!
 

■冬に効く! イオン飲料の効果

「電解質、糖分を含んだ飲料であるイオン飲料は、体液の成分に近いということはCMなどでみなさんも耳にしているかもしれません」
 
体液というのは血や汗などの身体の水分のこと。イオン飲料は、こうした体液と成分が似ているため、吸収が早いのです。しかもウィルスの侵入口になる鼻やのどの粘膜でウィルスを防ぐ線毛を乾燥から守り、ウィルスをかき出す線毛運動というシステムの機能を保護する役割もあるのです。
 
「イオン飲料は、運動によって失われるナトリウムなどのミネラルを適度に含み、カリウムイオンやマグネシウムイオンなどの電解質も入っています。中身が体液に近いので、水よりもすばやく吸収され、効果的に水分を摂ることができるのです」
 
他の飲み物の場合は、体液と浸透圧が違うために胃や腸から水分を吸収するときにエネルギーを使うことになり、体に負担がかかってしまうといいます。
 
「同じイオン飲料でも、運動のパフォーマンス、サッカーで動くことを前提にするなら、糖質を多めに含んだものがいいでしょう」
 
田地先生によれば、水分補給と同時にエネルギー補給もすませれば運動のパフォーマンスにも目に見える違いが生まれるそうです。
 

■糖質多めでパフォーマンスアップ!

「糖質は運動中のエネルギー源です。これが不足するとガス欠状態になってしまい、気持ちがあっても身体がついていきません。近年のダイエット志向で世の中全体が炭水化物を中心とする“糖質は悪いもの”という考えになっている傾向もありますが、これから身体を作っていく段階の子どもたち、しかもサッカーのようなスポーツをしている子どもたちに関してはむしろ糖質を多く摂取してもらいたいです」
 
育ち盛りの子どもたちには糖質も必要。糖質は脳のエネルギーにもなるので、考えるサッカー、頭も使うサッカーをしたい場合には必要不可欠な栄養素ですよね。ピッチでボーッとしている、やる気が感じられないプレーをしている子どもがいたら、もしかしたらその子は糖質不足なのかもしれません。
 
「イオン飲料で糖質も摂れるのは一石二鳥ですが、食事ももちろん大切です。頭を使ってサッカーをしたいのなら朝ごはんも大切ですよ」
 
人間は夜寝ている時に血液内の糖分を示す血糖値が下がるようにできていて、朝ごはんを食べることで血糖値を上げ活動的になるそうです。田地先生は朝ごはんをしっかり食べることでシャキッと身体を目覚めさせ、判断する能力を上げることができるといいます。
 
「もちろん授業にも集中できますからね。朝ごはんを抜いている人は要注意です」
 

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