健康と食育
2015年7月22日
もしかして疲れてる!? 子どもの体調を見分ける方法とは【プロから学ぶ疲労回復と夏バテ対策5】
■子どもに情報を伝えるときはオーバーコーチングに気をつける
――子どもの普段の様子を把握するためには、サッカーノートのように「体調管理ノート」を作ってもいいですね。
そうですね。QC(クオリティ・コントロール)シートをご存じですか? 経営者の方ならご存知かもしれません。品質管理をするためのチェックシートのことです。それと同じ考えで、たとえば、試合前後の体重、就寝時間や起床時間、睡眠時間、朝昼晩の食事内容などノートで記録し、お父さんお母さんも一緒に子どもに合ったものを実際に見つけてあげるのもいいアイデアです。
――新しい提案ですね。ほかに、これから暑くなるので夏バテ対策があれば教えてください。
やはり、一番の夏バテ対策はいい栄養といい休養をとること。特に、夏は水分補給に気をつけてほしいです。発汗量が増えるので、失われた水分はそのぶん補ってください。そのとき、ナトリウムやカリウムなどミネラルも同時に失っているので、スポーツドリンクを飲むのがおすすめです。体重の2%の水分が失われるとパフォーマンスが落ちると言われていますから、1時間に3~4回、15分ごとに水分補給を行うように心がけてほしい。とにかく、水分補給はやれるときにこまめに行うこと。そして、上昇した体温を冷やして下げることにもなります。だから、氷水で体を冷やしたりしてもいいです。
――フィジカルコーチに正しい情報を示してもらえるとありがたいです。
情報を生かすことは本当に難しいですよね。さらに、子どもに対してどう提示し与えていいのかも難しい。親は子どもと毎日一緒にいるから、いろいろと手を貸したくなります。しかし、すべてのことをサポートすると、それはオーバーコーチングになってしまいます。そうなると、その子どもは自分で考えて行動する力を養えません。中国には『飢えた人に魚を与えるよりも、飢えた人には魚を釣る方法を教えなさい』ということわざがあるそうです。ようは、与えるだけなら簡単だということ。リカバリーで言えば、『なぜ食事も休養も疲労回復には必要なのか』を伝えることが大切なことです。子どもにとってはそれが次につながる手がかりになり、自らで判断できる自律した選手へと育つことにつながる。今の時代は情報があふれていますから、伝える側が正しい情報を精査して解釈し、うまく子どもに落とし込んであげるのが務めなのではないでしょうか。
――夏だからと、冷房で体を冷やしても体に悪いですからね。
はい。試合から帰宅して冷房で体をいっきに冷やす行為には、気をつけなければいけません。自律神経にストレスを与え、体に悪影響ですから。発汗機能もうまく働かなくなります。子どもに説得力のある情報やアドバイスを送れるよう、お父さんお母さんも一緒に頑張りましょう。
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