健康と食育
2017年7月20日
あなたの子どもはきちんと「ごはん」を食べてますか? 多くても、少なすぎてもダメなお米の栄養素と役割
■食べない子・食べすぎる子には、視覚に訴えかける
では、ごはんをあまり食べない子や食べすぎてしまう子に、食べる量をコントロールする方法とはどんなものがあるのでしょうか。管理栄養士として選手たちの食事や体重管理に携わっている川端さんは、栄養面のサポートだけでなく「きちんと食べる」ことについても多角的なアプローチを行っているので、さまざまなアドバイスをいただきました。
食べすぎる子のため食事量を抑える工夫としては、食べ過ぎの子にありがちなかき込み食べを避けるために、食べやすい丼ものは避けるのがよいそうです。ワンプレートではなく食器の数を増やし、全体の面積を広く見せると量が多く見えるので満足感が得られやすいです。あとは、噛んで食べることで食べ過ぎをふせげるため、切り方を大きくしたり、ゆで時間等を短くしてあえて硬めに仕上げるなどするなどしても良いでしょう。
<食べ過ぎを防ぐ工夫>
・丼ものやワンプレートをさける
・切り方を大きくする
・硬めにしあげる
少食な子には、皿数が多いと量が多いように錯覚しがちなので、食が細い子の場合、食べる前にうんざりしてしまうこともあるそう。このあたりは、食べ過ぎる子と逆の発想をしましょう。ごはんにおかずをのせた丼ものや、オムライスやチャーハンなどで皿の数が少なくても糖質や野菜も同時にとれる料理を出すとよいそうです。
<少食な子に食べさせる工夫>
・お皿の数は少なめに。ごはんの上におかずものせた「丼もの」も多用して
・オムライスやチャーハンのように1品で多くの栄養素がとれるものをメニューにとりいれる
■タンパク質もしっかり摂って
糖質がエネルギー源としてとても大切な栄養素ということがわかりましたが、成長期の子どもにはやはり、タンパク質やほかの栄養素もバランスよくしっかり摂ってもらいたいところだと川端さんは強調します。
ごはんとのバランスのとり方や、効率よく栄養を摂るコツなども伺いましたので、後編でご紹介します。
川端理香(かわばた りか)/管理栄養士
スポーツ栄養WATSONIA代表。元日本オリンピック委員会強化スタッフ。2004年アテネオリンピックでは「VICTORY PROJECT」のチーフ管理栄養士として、2008年北京オリンピックでは強化スタッフとして全日本男子バレーボールチームのサポートを行う。
Jリーグでは、これまで浦和レッズ、東京ヴェルディ1969、ベガルタ仙台、サガン鳥栖、FC岐阜、コンサドーレ札幌などのトップチームや、横浜FマリノスやFC東京などの個人選手や、プロ野球選手やプロゴルファーなどのサポートも行っている。また、企業の栄養アドバイザーや大学、専門学校の講師を務めるなど多岐にわたって活動。
著書に『サッカー選手の栄養と食事』『子どもの身長を伸ばす栄養と食事』『10代スポーツ選手のケガ予防の栄養と食事』(大泉書店)、『カラダの悩みは食べ方で99%解決する』(ゴルフダイジェスト社)など多数。
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