健康と食育
2017年8月 2日
内臓を強くすると緊張にも強くなる 体の成長に欠かせない食物繊維の働きとは
子どもたちに「野菜をちゃんと食べなさい」と毎日口うるさく言ってしまう親御さんは多いのではないでしょうか。ですが、そもそもなぜ野菜を食べなくてはいけないのかあなたは自分の子どもに説明できますか? 実は親自身も意外と「なぜ野菜を食べなければいけないのか」を正確には理解していないかもしれません。
そこで「野菜の栄養学」について、元日本オリンピック委員会強化スタッフで、現在はアスリートや企業の栄養アドバイザーであり、WATSONIAの代表を務める管理栄養士の川端理香さんにお話を伺いました。
川端さんいわく、子どもがしっかりと野菜を食べるようになるには、「なぜ食べるといいのか」を彼ら自身が理解することがとても重要なのだとか。中には子どもの野菜嫌いで悩んでいる親御さんもいるかと思いますが、野菜嫌い克服のためには、まずは親が野菜の栄養素についてきちんと知ることから始めるとよさそうです。(取材・文:小林博子)
■「エース(ACE)のビタミン」と食物繊維で疲れにくく強い心身を
「体の調子を整える」これは、野菜の役割についてよく聞く言葉です。
川端さんに伺うと、「栄養学的な役割からみると、その言葉は正解です。炭水化物はエネルギーを補給し、タンパク質で骨や体をつくるとしたら、野菜はそれらの補助的な役目を果たします」とのことです。
多くの野菜には、さまざまな種類のビタミンが詰まっています。とくに、緑黄色野菜(いわゆる葉野菜やニンジン、カボチャなど色の濃い野菜)に多く含まれるビタミンA、C、Eは必見の栄養素です。
これらの栄養素は「エース(ACE)のビタミン」とも呼ばれ、抗酸化作用が高いのだそうです。
人間は運動をすると活性酸素が体内に大量に発生します。そうすると、疲労が蓄積されやすくなってしまいます。ビタミンA、C、Eは、その活性酸素を除去する働き(これを抗酸化作用と言います)をもち、疲労回復に役立ってくれるのだそうです。
また、サッカーは野外スポーツなので、紫外線もたくさん浴びてしまうもの。紫外線対策に効果があるといわれるビタミンCは、子どもたちにも積極的に摂らせてあげたほうがよさそうです。
また、すべての野菜に含まれる食物繊維はお腹の調子を整える役割を持ちます。つまり、腸内環境の改善につながる栄養素ということです。腸は栄養を体内に吸収するための臓器ですので、腸内環境が整えば、栄養を効率的に吸収してくれます。
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