健康と食育
2017年9月11日
パスタは和食のデメリットを解消!? 体を大きくするためにパスタがおすすめな理由
前回は、子どもがパスタを食べるメリットから、血糖値を上げない食生活の大切さをお伝えしました。
後編では、血糖値以外のパスタの栄養的メリットや調理のポイントなどを、引き続き元日本オリンピック委員会強化スタッフで、現在はアスリートや企業の栄養アドバイザーであり、WATSONIA代表の管理栄養士の川端理香さんにうかがいました。(取材・文:小林博子)
■パスタの栄養バランスは、ソースが決め手!
パスタはたいてい、茹で上がりの麺のみをそのまま食べることはなく、何かしらのソースとからめて食べますよね。ですので、パスタ料理の栄養はソースによって大きく変わるのだそうです。
ジュニア世代の栄養に関する著書もある川端さんによると、「成長期の子どもは体を大きくするためにもタンパク質と野菜もたっぷりとることが大切」とのことですが、それさえクリアしていれば、毎日パスタ料理でも構わないほどなのだとか。
その理由は、パスタに絡めるソースに肉や魚などのタンパク質と野菜をたっぷり使うことで、必要な栄養が一皿でたくさん摂ることができるためだそうです。多くの子どもたちが大好きなミートソースやナポリタンのパスタソースはこのポイントを満たすメニューと言えるでしょう。他にも旬の野菜や、缶詰のツナを使うなど、「タンパク質と野菜」を同時に摂れるメニューのバリエーションが豊富ですので、ご家庭で色んなアレンジができます。
また、パスタソースに使われることの多い素材にも、サッカーをする子どもの食事によいものがたくさんあるそうです。トマトにはクエン酸が含まれているので疲労回復に一役買ってくれますし、ニンニクに含まれるビタミンB6などは体をつくる肉などのたんぱく質を多く食べた際に、同時に増やしたい栄養素です。これらは体が大きくなる時期の子どもたちに摂取してほしい栄養素です。
「好きなソースは人それぞれ。誰でも好みの味だと食欲もアップしますから、トップチームの選手でも夏場などに食欲が落ちてきたら、好きなソースをつかったパスタを食べる頻度を高めるようにアドバイスしています」と、選手たちにアドバイスすることもあるそうです。
暑くて食欲が減退しがちな夏のシーズンもしっかりパフォーマンスをするため、そして夏バテ防止にもパスタは役立ちそうです。
■和食にないパスタ食のメリットとは?
川端さんは、パスタを主食としてメニューを組み立てたとき、和食にはない大きなメリットが1つあると言います。それは、乳製品をふんだんに使えること。それにより、カルシウムが十分に摂取できるのだそうです。
トマトソース系のパスタにはたっぷりとチーズをかける事ができますし、カルボナーラなどクリームパスタは生クリームではなく牛乳をベースにしてしまいます。和食は栄養価的にもとても優秀ですが、唯一カルシウムだけは不足しがちで、そのデメリットが乳製品を組み合わせたパスタ料理なら解消されるというわけなのだそうです。
川端さんのおすすめ食材は、粉チーズだそうです。なぜなら粉チーズは水分が少ないため、「いわばカルシウムの塊」だからなのだそう。どんなパスタにもマッチするうえ手軽にトッピングできるので、パスタを食べる際には粉チーズを活用すると、しっかりとカルシウムを摂取できると教えてくれました。
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