健康と食育
2017年11月 9日
「どうして朝ごはんを食べなければいけないの?」に答えられる? サッカーの集中力もUPする朝ごはんのチカラ
元日本オリンピック委員会強化スタッフで、現在はスポーツ栄養WATSONIAの代表としてプロスポーツ選手から企業まで広く栄養サポートをしている管理栄養士、川端理香さんに食事の大切さを教えていただきます。
今回は「どうして朝食を食べなければいけないのか」。親も分かっているようで子どもに質問されたら回答に迷ってしまう、この質問について解説していただきました。
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「朝ごはんを食べよう!」とは、チームの監督やコーチだけでなく、学校でもよく言われることだと思います。
そのおかげで「朝ごはんは食べなくちゃ」と思う選手も多く、朝ごはんを食べない=悪いことだと思っているようです。
実際に、私もスポーツチームで栄養セミナーなどをする際、「朝ごはん食べてきた?」と尋ねると、食べてこない選手はきまり悪そうな顔をしてモジモジしています。この朝ごはんを食べることが当たり前だということが浸透していることはとても良いことだと思います。
■エネルギーチャージでサッカーに集中
ところが、です。「どうして朝ごはんは食べなきゃいけないの?」と尋ねると、「食べろと言われるから」「食べないと怒られるから」といったような答えが返ってくるのです。
正直、これはとても残念な事です。「どうして」というところが大事なのです。
朝ごはんを食べた方が良い理由には、成長期の選手の場合はこの3つがあげられます。
一つずつ説明していきましょう。
まず「1.寝ている間に消費したエネルギーを補給する」です。
よくあることですが、選手たちは眠っている間はエネルギーが使われないと思っています。でも寝ている間、心臓は動き、血液は流れ、体温も36-37℃をキープしています。寝ているからといって決して心臓は止まったり、体温は0℃になったりしないのです。そういった働きをするために、身体は寝ている間もエネルギーを使っているのです。
ですので起きた時には寝る前より身体にあったエネルギーは少なくなっているので、それを朝ごはんで補給するのです。
それなのに、朝ごはんを食べないとどうなるか。
(寝ている間に消費したエネルギーを補給)
エネルギーが少ないので身体が重い、頭がボーっとする、もしくは眠くなることもエネルギーが少ないことのサインです。選手の場合は、朝ごはんを食べないで練習してもいつもの動きが続かなかったり、できないことは容易に想像できるでしょう。