健康と食育
2017年11月 9日
「どうして朝ごはんを食べなければいけないの?」に答えられる? サッカーの集中力もUPする朝ごはんのチカラ
■「朝起きられない...」は体質ではない。食生活で身体リズムをリセットするのが効果的
次に「2.身体のスイッチを入れる」です。
人間の身体のリズムは1日何時間かご存知でしょうか? 1日24時間というのは、地球の時間です。実は人間の身体のリズムは24時間よりも少し長めで約25時間と、地球の時間とずれているのです。このずれをリセットする効果が朝ごはんにはあります。
目覚まし時計が1時間ずれていたら大変なことになりますが(笑)、身体のこの毎日のずれも、朝ごはんでリセットすることでカラダにリズムがうまれます。
朝なかなか起きれない、もしくは寝つきが悪いなどもこのリズムが影響していて、決して体質ではありません。
よく保護者の方から「うちの子は朝起きれない体質で...」と相談を受けますが、決してそんなことはありません。むしろ子どもの時にこうして朝ごはんを決まった時間に食べることで身体にスイッチが入るのです。そうはいっても、現状、朝に弱い子どもの場合はなかなか思い通りにはならないことでしょう。でもこの時期のリズムが大人になってからの食習慣につながります。
また、プロのサッカー選手の食事をみていると、朝から量をしっかり食べれる選手が多く、その理由の一つにはやはり子どものときからの食習慣があります。
夕食などに力をいれる保護者の方が多いのですが、それよりも先に、この朝ごはんの重要性にしっかり目をむけていただきたいものです。
■元々不足しやすいあの「身体を大きくする」のに重要な栄養素がさらに不足
そして「3.成長に必要な栄養素を効率よく摂る」です。
朝ごはんを食べないと、1食分の栄養素が摂れないことになります。朝ごはんで食べない分を昼や夕食でとれば良いのではないかと思うかもしれませんが、栄養素の吸収が変わります。まとめて食べるよりも、回数を分けて摂った方が吸収が良い食品も多いのです。
例えばもともと日本人が不足しやすいカルシウムなどは、サッカー選手の場合はさらに多く必要になります。そういった不足しやすい栄養素も1食減ることで摂りにくくなる傾向があるのです。
いかがでしょうか?
朝ごはんを食べた方がよい理由が保護者のみなさんにも明確になったかと思います。
ぜひ「朝ごはんを食べた方がよい理由」を選手と確認してみてください。「どうして」という理由を理解すれば、強くなりたいと思う選手は行動します。朝苦手だった選手も起きれないことを逃げの理由にしなくなるかもしれません。
次回は朝ごはんに何を食べればいいのかを具体的に紹介していきたいと思います。