サッカーを観て学ぶ
2014年12月 9日
スペイン一流コーチ直伝! 試合後の子どもにしたい3つの質問
あなたは、休日をどう過ごしていますか? サカイク読者の多くは、休日に子どものサッカーを観に行くことが習慣になっているのではないでしょうか。
では、子どもの試合をどのように観ていますか?
今回は、世界的指導者集団サッカーサービスの代表でもあり、JFAのプロジェクトコンサルティングディレクターも務めるダビッド・エルナンデス氏に、少年サッカーを観戦する際に抑えておきたいポイントと、試合後の子どもとの接し方を教えてもらいました。(取材・文/鈴木智之 写真/新井賢一)
■一流コーチに教わるサッカーの見方
サッカーにおいて、プレーの局面はふたつに分けることができます。ひとつはオフェンスの場面、もうひとつがディフェンスの場面です。オフェンスの場面とは、ボールを保持している局面のことで、ボールを持っている選手と持っていない選手に分かれます。ダビッド氏は「攻撃のときは、ボールの動き以外にも目を向けてください」と言います。
たとえば、ボールを持っている選手は、なぜそのプレー(パス・ドリブル・シュートなど)を選択したのか。そして、ボールを持っていない選手の動き(サポート)はどうだったのか。そこまでイメージして観戦することが、サッカーをより深く楽しむためのポイントのようです。
「近頃、ボールを受ける前に首を振って、周りを見る選手が増えてきました。それはすばらしいことだと思います。しかし、そのなかには、首を振っているだけで本来見るべき、味方、相手の位置、スペースなどを観ていないことがあります。試合を観戦する際には、首を振って収集した情報が、次のどんなプレーに活きているのかを見てみましょう」(ダビッド)
たとえば、ある選手が首を振って周りを確認し、空いているスペースを見つけたとします。そこに入ってパスを受ける、あるいは背後に敵がいるので、入って来たパスをワンタッチで戻すといった、情報収集を次のプレーにどうやってつなげているかを見ると、サッカーの上達にも役立つはずです。
ディフェンスの見方について、ダビッドコーチは「派手なプレーが良いプレーとはかぎりません」と言います。
「たとえば、ある選手がスライディングタックルでボールを奪ったとします。勇気あふれるナイスプレーかもしれません。しかしデイフェンスに関しては、地味なプレーこそが良いプレーである場合もあります。一見、目立たないプレーかもしれませんが、重要なのは“賢く守る”ことができているか。そこにも注目してみてください」
ダビッド氏は例をあげます。
「たとえば、相手がボールを持って自陣に攻め込んできた場合。対応するセンターバックが、もっとも危険なエリアであるゴール中央へのパスコースを遮断する動きをし、相手選手にサイドのエリアへパスを出させたとします。これは激しく守り、ボールを奪うプレーではありませんが、賢く守ったナイスプレーです。ただがむしゃらに走って動いているわけではなく、賢く守ることができているかも注目してほしいと思います。また、ゴール前の1対1の局面では、ディフェンスでもっとも重要な“自分の背後のスペースをケアする動き”ができているかも見てください。賢いディフェンダーは、相手にプレーするスペースを簡単には与えません」