インタビュー
2011年5月29日
『プレイヤーと変わらないくらい"審判"も楽しい!』プロフェッショナルレフェリー相樂亨さん
週末に審判をしている時は、毎試合審判の指導者が来てくれて「もっと○○した方がいい」とアドバイスを受けていたので、"来週はこうしてみよう"と、課題を持って審判に取り込めたと思います。そうしているうちに、サッカーをプレーするように、審判は、おもしろいものだと思うようになったんです。サッカーの審判は、審判というスポーツといえるくらい楽しくなり、どんどんハマッていったという感じでした」
■「特徴は消し、一般的なフォームや判断をできるように心がけています」
そして、着実にステップアップし、国際副審になられた相樂さん。現在プロフェッショナルレフェリーの主審が10名、副審が3名いらっしゃいますが、副審を選んだわけは・・・。
「1級の資格取得後、JFLの試合までは主審も副審も行いますが、Jリーグの試合では主審と副審に分かれていきます。副審の道に進んだのは、副審の方が、自分の適正が向いているという指導をいただいたからですね。主審と副審の適正に大きな違いはありませんが、あえていうならラインにきちんとつける几帳面さや、短距離走が早いということでしょうか。主審はある程度このあたりにいた方がいいというポジショニングがありますが、副審はここにいなければいけないという場所が決まっています。その場所にいるためには選手が走れば、一緒に走らなければいけない。副審には選手と同じ速さで走るスピードも求められます。
私が副審をする時には、模範というか、クセのない標準形でできるようにと考えています。誰が見ても「今日の審判は相樂だな」とわかるようなクセのある動きをしていたら、副審を行うみんなが、そのクセに引っ張られてしまうと思うんです。ですから、どちらかというと特徴は消して、極めて一般的なフォームや判断をできるように心がけています。例えば、若手の副審の方が「こんな時はどうやったらいいんだろう」と思ってビデオなどを見た時に参考にできるレフェリーでありたいと思っています」