インタビュー
2011年7月18日
森脇良太選手(サンフレッチェ広島)インタビュー【File.1】
■「父との練習が、今に活きている。『本当にプロになりたいのなら、練習しなきゃだめだ』と、いつも真剣モードでしたから!」
――ではお父様が考えたメニューなどもあるのですか?
「そうですね。例えば『インステップに当ててシュートを打ちなさい』とアドバイスをくれたり、ちゃんと当たるまでボールを蹴る練習をしたりしていましたよ。父が高くボールを蹴って、それをキレイにトラップするという練習もしました。
僕がサッカーを始めた頃は、父もサッカーは全くの初心者だったんですが、(森脇選手と)練習をするうちに、父も徐々にサッカーが上達していきましたね。当時はいつも父とそうして一緒にサッカーの練習をしていたので、周りの友だちからは『何をやってんだろう?』と不思議に思われていたはずです(笑)。
今でも同級生に会うと、『あのとき、こいつは練習ばかりしていて、バカだなと思っていたけど、あれがあったから今があるんだなってつくづく思うよ』といわれることがあるのですが、本当にあのときの基礎練習がしっかりと財産となっているし、今に活きている。一生懸命やってよかったと思いますね」
――当時は森脇選手とお父様の関係は他人から見たら、星飛馬と一徹のように見えていたかもしれませんね(笑)。
「あったでしょうね。『この親子、すごいぞ』みたいな(笑)。父もアスリートだったから余計に熱心なところはあったと思います。常に『本当にプロになりたいのなら、練習しなきゃだめだ』と真剣モードでしたから!」
■「負けたくないという気持ちは、持ち続けたい」
――小中高と成長していく過程で、大きな壁を感じた瞬間はありましたか?
「(サンフレッチェ広島のジュニアユースに所属していた)中学3年までは、自分の中でもやれているという手応えを感じながらプレーをしていたのですが、高校1年になってユースに昇格したときに、初めて、広島県内だけに限らず、全国から集まってきたレベルの高い選手たちと出会って、かなりの衝撃とともに、大きな挫折を感じました。