インタビュー

2015年3月25日

山口素弘の父親論!サッカーチーム選びの基準は"挨拶"だった

■小学生の年代別教育法

――ジュニアチームを世代別に区切った場合、1・2年生、3・4年生、5・6年生に分かれると思います。それぞれの成長度合いに応じた教え方というものはありますか?
 
子どもの成長はすごく速いですから、成長度合いに応じた教え方は必要だと思います。
1・2年生は好奇心をくすぐること。好奇心おう盛な年代で、楽しいことをやりたがる。ただし、そのなかで約束事を守ることを覚えていかせています。
 
3・4年生は積極性を引き出すこと。ひねくれているわけではありませんが、ちょっと素直ではない子どもが多い世代かもしれません。この世代がいちばん教えるというか、遊ばせ方がすごく難しい。伝え方とか教え方とかを少し変えないと興味を持たれないことが多いので、楽しませながら積極性をうながすことが大事だと思います。
 
5・6年生はチャレンジさせること。この世代はもう考え方が大人です。こっちから言えばやれる子が増えているんですが、その反面、言われたことしかやらない子どもも多くなります。やはりチャレンジさせてあげることが大事になってくるのではないでしょうか。
 
――なるほど。3人の男の子を育ててきたなかで共通して言えることはなんでしょう?
 
やはり一緒にいる時間を多く作ってあげることが大事なのかな。ぼく自身もそうでした。子どものころ、父の仕事に一緒に連れていってもらったことをすごく覚えています。父はトラックの運転手をしていたので、トラックのなかでずっと揺られていたことを覚えています。そこでなにを話したのか、どんなものを食べたかなんてことは覚えていませんが、父と一緒にいられたことがおそらく子ども心に嬉しかったんだと思います。
 
――「あんなこともやらせれば良かった」と思うことはありますか?
 
でも、それを思ったらなんでもキリがありませんから(笑)。そもそもぼく自身、強要するのが好きではないんです。ですから、挨拶や後片付けといった最低限やるべきことは徹底させましたが、それ以外は本当に自由にやりたいことをやらせるようにしました。学校の宿題はしっかりやるようにとは言いましたけれど、塾には行かせませんでしたし。良い点を取ることももちろん大事ですが、それ以上に大事なのは自分の間違いをしっかり直すこと。ただ最近は、ずいぶんとサッカースクールが増えましたよね。これは積極的に活用してもいいと思っています。学校でもなく、クラブチームでもない。いろんなジャンルの人たちが集まるグループですから。いろいろ経験できる機会を与えることが、子育てには大事だと思いますから。
 
――最後に、サッカーの指導と子育てに共通する点はなんでしょう?
 
指導においても子育てにおいても、子どもは褒めてあげるとすごく喜んでくれる。振り返ると「ダメだ、ダメだ」と言うことも多かったかもしれませんが、そのなかでも褒める機会をを大事にしてきたつもりです。これからも褒めることでたくさんチャレンジする機会を作ってあげたいです。
 
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■山口素弘さんの他記事はこちら
・自分たちで考えて練習した小学生時代
・負けず嫌いがサッカー選手のベースになる
 
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