インタビュー
2016年11月14日
「なんでこうしないんだ!」は、グッと堪えてほしい!川崎フロンターレ・中村憲剛の父親論
■プロ選手になることよりも、サッカーを通して人として成長してほしい
ぼく自身もプロになる前はそういう子でしたから、いろいろことを学んだし楽しいことも悔しいことも、理不尽なこともありました。ただ、結局それで成長していきますからね。 それがサッカーのいいところ。そもそも足でやるから、100%のことはないですから。
――難しいことばかりですよね、思い通りにいかないこともあります。
それがいいんです。サッカーが好きならそれでもやるし、いろいろできたら楽しいからそれを続ける。僕らプロと動機は一緒です。“サッカーが楽しい”という根本は一緒。そこからは競争じゃないかな。
――最初からその競争社会っていう意識をたたきこんじゃいけないということですか?
いや、そんなことないのかなと。叩き込んではいけないというか、それはしょうがない。スタメンかベンチか、という競争社会にいますから。出れる出られないというのがあっていいと思うし、逆にみんながみんな出られたら、それはちょっと違うのかなと。多くの選手が出られる機会を増やしていくということは大事かもしれないですけど、やはり良い選手が出ていくというのはどの世代でも当たり前ですから。優劣があるからこそ、それぞれの立ち位置でがんばることができると思うんですよね。それが“競争”だと思っています。
――サッカーで人間的な成長が見れるということですね。
そこまで大きく見えるのが一番いいと思いますよね。子どもの成長につながるサッカー。技術だけではなくて、人間的にも。それこそサッカー経験者のお父さんたちはわかってると思いますし、知らない人たちには、”そういうものだよ”ということをちょっとでも伝えられたらいいかなと思います。
――息子さんにも、サッカーだけでなく人としても成長してもらいたいということですか?
もちろんです。ただ、過度になってはいけないし、親主導になっちゃいけないと思う。子ども主導でないと。その中で、親が選択肢を与えたり手助けをしなきゃいけないと思います。それに加えてコミュニケーションをとって、本人がなにをやりたいかを詰めていければ良いですよね。
1番大事なことは子どものことを思ってベストなものをしっかりと家族で話して意識をすり合わせること。家族みんなが納得した中で進んでいくのが1番良いことかなと思います。
中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ。東京都小平市出身。小学生時代に府ロクサッカークラブでサッカーを始め、都立久留米高校(現・東京都立東久留米総合高校)、中央大学を経て03年に川崎フロンターレ加入。06年10月、日本代表としてデビュー。国際Aマッチ68試合出場6得点(2015年2月現在)。05年から14年まで10年連続Jリーグ優秀選手賞を受賞。Jリーグベストイレブン5回選出。
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