インタビュー
2017年1月18日
「子どものやる気を引き出すために、親がやる気になっていませんか?」風間八宏流・子どものやる気を引き出す方法
お子さんがサッカーに対してやる気を示さない。いくら言ってもやる気を持ってくれない。そんな悩みを持つ親御さんは、多いのではないでしょうか。今回は2人の息子と2人の娘を持つ風間八宏監督にお話を伺いました。子どものやる気を引き出すために、親はどういう姿勢を持てばよいのでしょうか。言ってはいけない言葉とは。(取材・文 竹中玲央奈)
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■親がやる気になると、子どもはやる気にならない理由
「子どものやる気を引き出すためには、どうすれば良いですか?」と問いかけると、風間監督は開口一番、こう言いました。
「子どものやる気があるかないかということ以前に、大体は親御さんがやる気になってしまっているという現状があると思います」
読者のみなさんも、子どものやる気を引き出すためにさまざまな言葉をかけることがあるかと思いますが、それに対して子どもが反応しない、むしろ気持ちがマイナスになっていっていると感じることがあるでしょう。そういったときは、ご自身の経験を省みてください。親がやる気になることに問題はありませんが、その思いが行き過ぎてしまうと、子どもたちに行為を"強いる"という側面が出てしまいます。そうなると、子どもたちのモチベーションは上がりません。
■親の先回りが子どものやる気を削いでしまう
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風間監督はこう続けます。
「好きになりそうなものに対して、先回りをしてはいけない。例えば、普段の生活で子どもたちが"お母さんが忙しそうだから手伝ってあげよう"と思って皿洗いを率先して取り組もうとしたとき、『忙しいんだから皿洗いぐらいやってよ』とお母さんに言われたとします。その瞬間、『今やろうと思ったのに!』とやる気はなくなりますよね。それと一緒なんです。何事も先回りはよくない。
子どもは、好きなものに出会ったら、どんどん自分で取り組むものです。だからこそ、親から何かを言うのではなくて、子どもから何か言ってくるのを待つほうが良いです」
子どもたちがサッカーを続けていく中で、いろいろな発見や出会い、そしてピッチ内外におけるトラブルに遭遇することもあります。当たり前ですが大人たちは子どもたちよりも多くの経験があり、いろいろなことを知っているからこそ、それらの事態を予測でき、対処法もわかります。それゆえ、対処ができない子どもたちに対して「何でできないの?」と厳しい声をかけてしまいがちです。
ですが、風間監督が語るように、そういった先回りは子どもたちのやる気をそぐため、もっともやってはいけないことなのです。
また、熱心に指導することを、親自身がモチベーションアップのための声掛けだと思っている一方で、それは子どもたちにとっては"押し付け"となってしまい、それが原因で好きだったものが嫌いになってしまう可能性もあります。
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