インタビュー

2017年3月31日

かつてU-18に昇格できなかった "古巣"を振り向かせたFC東京・廣末陸の親の教えとは

■候補になかった青森山田

 
――U-18に上がれなかったとき、青森山田高校を選択した経緯を教えて下さい。
 
U-18に上がれるかどうかを深川グランドで、親も交えて面談しました。僕は最初、いくつかの学校を志望していたのですが、青森山田は候補になかったですし、行こうと思ってもいなかったんですが、たまたま(当時)テクニカルディレクターの大熊清さんが「青森山田はどうだ?」と言ってくれて。
 
青森山田は、僕が入学時に3年生になるGKがちょうどその時いないという状況だったし、プレミアリーグ(※1)にも参戦している。環境的にもほぼ毎年選手権(※2)も出られるし、インターハイ(※3)も出られる。全国大会に出る頻度がすごく高いのと同時に注目度もあるので、そこでプレーをすればプロになれる可能性は高いということも言われました。中学最後の年の夏にクラブユース選手権で準優勝をしてチームはそのまま帰ったのですが、僕は飛行機に乗らず特急電車で青森に行って、疲労困憊のまま練習参加をしました(笑)。
 
そこで見た寮生活も良いものだと感じて、その時に決めました。他の高校への練習参加も予定にあったのですが、全部行きませんでした。他と比べることもしないで青森山田に決めたんです。ただ、親も「もう少し考えなよ」とは全く言いませんでした。
 
――志望校がいくつか出た時点では、ご両親には伝えたのですか?
 
はい。「サッカーを真剣にやるならどこでも良いんじゃない?」という感じでした。
 
――そこから青森山田が急に出てきた訳ですが、ご両親も驚かれたのではないでしょうか。
 
そこは大熊さんがいろいろと会話をした中で状況を伝えてくれて。それならば青森山田も良いというのは親も思ったみたいですね。
 
後編へ続きます
 
※1高円宮杯U-18サッカーリーグ プレミアリーグ
高校サッカー部、クラブチームを問わず参加資格がある18歳以下の最高峰の大会。前年度プレミアリーグのEAST、WEST上位8チームずつ、およびプレミアリーグ参入戦で勝利した4チームが出場する。
 
※2全国高等学校サッカー選手権大会
高校サッカー部の頂点を決める大会。都道府県代表48校(東京都のみ2校出場)による、トーナメント戦で行われる。
 
※3インターハイ(全国高等学校総合体育大会)
全日制高校生の部活スポーツの祭典。高校サッカー3大全国大会のひとつ。
 

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