インタビュー

2018年2月 8日

「誰だって完璧じゃない」X・アロンソが語るチームが最高の結果を出すための相互理解の重要性

■シャビ、イニエスタとCロナウド、ベイルとプレーするときの違い

その後は招待客と流通経済大学柏(高校、大学)のサッカー部員からの質問コーナーに移り、集まった選手たちは憧れの選手に自分の疑問をぶつけたくて積極的に挙手をしていました。

サッカーの質問だけでなく「モテる秘けつは?」など、気になる質問も投げかけられましたが、アロンソ氏は夫人同伴で来日しているとあって苦笑い。なんとも答えづらい、と前置きしながらも「自然が一番だと思います」と紳士的な回答でまとめていました。

「現代サッカーのボランチ、フィジカルが強く、スピードがあって、ドリブルができる選手が優遇されている状況をどう思いますか?」という、おそらくボランチの選手であろう男性からの切実な質問には、真剣に持論を展開しました。


「良い選手ならトレンドは関係ない。どんなシチュエーションでも合わせられる引き出しを持っているのが大事です」

そしてこう続けます。

「私の場合、代表でイニエスタ、シャビエルナンデスとプレーをする時はパスを繋ぐことを大事にするプレーを選択するし、レアルならクリスティアーノ・ロナウド、ベイルなどのダイレクトプレーが得意な選手に合わせて縦に早くボールを送るプレースタイルを選択する、といったように。チームメイトに合わせ、どのタイミングでプレーするのか見分け方が大事で、その見分け方は個人の判断によるもの。その判断(チームによってプレーを変えられる)ができるのが良い選手なのではないでしょうか」


クオリティの高いプレー、ビジョンをピッチで表現できるなら、トレンドなど関係なく自分を活かせるという事。そしてMFはチームメイトの特性をよく見て、自分がどんなタイミングでパスをするか、動き出すかを判断してプレーできる、それが大事だと語ると、質問者も納得した表情でうなずいていました。

■誰だって完璧じゃない

「チームメイトのキャラクター(性格・性質)とプレーの特性を知る」ことがチームのパフォーマンスを引き出すために重要と主張するアロンソ氏。相手を知り、自分を知ってもらうことでより良い結果を出すことができるのです。

「自分は完璧な選手ではなかった。足が遅かったのです。だから、ポゼッションを大事にするプレースタイルの中では、常にDFラインを意識し、彼らに負担をかけないプレーを心がけていました」

誰でも足りない部分はあるので、お互いを理解して、補完し合ってプレーするのが大事だと、サッカーにおけるコミュニケーションの重要性を説いたアロンソ氏。

これは社会を生きる上でも重要なことであり、我々大人自身も意識し、子どもたちにも伝えたい心構えではないでしょうか。



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