インタビュー
2023年11月15日
「地域の雇用を活性化することで、社会に貢献したい」2005年より、Jリーグをトップパートナーとして支える、株式会社アイデムの想い
サッカーを支える企業にスポットを当て、想いを聞く企画。今回は株式会社アイデムです。同社は2005年よりJリーグのトップパートナーを務め、長きに渡ってサッカーをサポートしています。
Jリーグの支援を続ける株式会社アイデムは、どのような想いでサッカーに携わっているのでしょうか? コーポレート機構統括部副部長・菅原雅人さんに話をうかがいました。(取材・文 鈴木智之)
■地域の雇用を活性化することで、社会に貢献する
――株式会社アイデムの事業内容を教えてください。
当社は「働く感動を社会に広げる」をテーマに、人と企業との出会いの場を創出する、総合人材サービス企業です。2023年で54期目を迎え、求人メディアの運営、人材紹介事業、採用サイトの構築、人材の育成など、雇用に携わる事業を展開しています。
――2005年よりJリーグのトップパートナーとして活動していますが、目的や経緯についてお聞かせください。
Jリーグのトップパートナーも、今年で18年目と、気がつけば一番長い会社になりました。弊社の求人事業活動のテーマに「地域の雇用を活性化することで、社会に貢献する」があります。
Jリーグさんは発足当初より、「サッカーを通じて、地域を活性化していくこと」を訴えていらっしゃいました。それを実行してきたことによって、多くの人に愛されるリーグになったのかなと思っています。
弊社がトップパートナーになった2005年は、事業を拡大するとともに、CSR活動に力を入れ始めた時期でもあります。Jリーグの理念など、様々な部分に共通項があることから、パートナーシップ契約を結ばせていただきました。
©J.LEAGUE
■「AIDEM DAY」で様々なイベントを実施
――トップパートナーとして、どのような活動をしているのでしょうか?
「AIDEM DAY」という冠協賛試合でイベントをしたり、就活生向けのセミナーを、Jリーグさんと一緒に開催しています。ほかにも、試合会場にお客様をご招待したり、社員とお客様が一緒に試合を観に行くこともあります。
「AIDEM DAY」はコロナ禍の影響で開催できない年もありましたが、2015年から毎年、1年に1~2回ずつ行ってきました。試合観戦に来られる方にアイデムのサービスを認知していただくことを目的に、イベントブースの運営やサンプリングの配布、そして子どもたちを招待して、エスコートキッズや練習見学なども行っています。
――「AIDEM DAY」で印象的な出来事はありますか?
イベントブースを構え、『イーアイデム』という当社の求人サイトアプリをダウンロードしていただく、もしくはXアカウントをフォローをしていただいた方の中から、抽選で選手のサイン入りユニフォームが当たるイベントを行いました。毎回、抽選に1000人ほど参加していただき、当社のサービスを知っていただくきっかけになったと感じています。
©J.LEAGUE
■Jリーグとコラボし、就活生をサポート
――2021年より「壁を乗り越え続ける力」をテーマに、就活生対象のオンラインセミナー「JOBRASS×Jリーグ 学生向けコラボセミナー」を開催していますが、その目的と成果についてお聞かせください。
弊社には『JOBRASS新卒』(ジョブラス新卒)という、就活生をサポートするサービスがあります。こちらもJリーグさんとのパートナーメリットを活用して、就活をする方々に向けて、Jクラブの経営者や元日本代表選手、元Jリーグ選手やコーチの方などに登壇していただく、セミナーを開催しました。
テーマは「壁を乗り越え続ける力」なのですが、プロになる、日本代表になる、クラブの経営層になるまでには、様々な困難や壁があったかと思います。それに対して、どう乗り越えてきたかを、実体験を交えてお話しいただきました。
就活の中で困難にぶつかることもあると思いますが、それを乗り越えていくヒントにしていただけたらと思っています。
――Jリーグの野々村チェアマンや中村憲剛さん、森島寛晃さんなどが登壇され、非常に好評なセミナーだったと聞いています。様々な取り組みをする中での費用対効果や本業への還元については、どのように考えていますか?
数字で表すのは難しいのですが、Jリーグと長年パートナーシップを組んでいることによって、着実に認知度は上がってきたと思っています。お客様の弊社に対する安心感や信頼感に繋がり、営業活動自体もパートナーになる前と比べて、しやすくなったと感じています。
弊社は各地域に営業拠点がありますので、営業の人間と地域のお客様が一緒に応援に行くなど、お客様とのコミュニケーションツールとしても寄与しています。
――サカイクはサッカーをする親子向けの媒体ですが、今後、子どもたちのサッカーに携わるビジョンがありましたら、お聞かせください。
弊社の調査で、親とのコミュニケーションが活発な子どもは、働くことに対してポジティブにとらえているというデータがあります。
我々としては、次代を担う子どもたちに、ご両親や周りの大人が働いていることに対し、感謝や誇りを持ってほしいという想いがあります。今後はサッカーをする子どもたちにも、働くことに興味を持てるような機会を作っていければとも考えています。