サッカー豆知識
2013年6月 5日
5大会連続5回目のW杯出場! サッカー日本代表ワールドカップ出場決定までの道のり
昨夜のワールドカップアジア最終予選、オーストラリア戦で見事5大会連続の出場を決めたサッカー日本代表。後半終了間際に本田圭佑選手のPKが決まり、日本中が歓喜の渦に包まれました。今回、サカイクではワールドカップ・ブラジル大会出場決定までの道のりを、「ザックジャパン」として立ち上がった2010年から日本代表を振り返ってみました。
■2010年 ~チーム立ち上げ期~
・6月 南アフリカワールドカップ 決勝トーナメント1回戦敗退
パラグアイにPK戦の末に敗れ、岡田ジャパンはベスト16の結果を残す。駒野のPK失敗による涙、凱旋記者会見で今野が披露した闘莉王のモノマネ「集まれぇ~」が話題に
・8月 ザッケローニ監督就任会見
ビエルサ、ペジェグリーニ、ペケルマンなど、さまざまな監督が候補に挙がる中、最終的には『ザックジャパン』の船出となりました
・9月 パラグアイ戦(1-0)、グアテマラ戦(2-1)
原博実代行監督が指揮。南アフリカではメンバー漏れした香川のゴールでパラグアイに雪辱
・10月 アルゼンチン戦(1-0)、韓国戦(0-0)
メッシ擁する強豪に対し、長谷部のミドルシュートのこぼれ球に走り込んだ岡崎が決勝点を挙げて勝利。ザックジャパン初陣を白星で飾りました
■2011年 ~チームの基礎が完成~
・1月 カタールでアジアカップが開幕
グループリーグ
ヨルダン戦(1-1)
先制を許す苦しい展開も、この試合が実質デビュー戦となった吉田の終了間際のヘディングシュートで辛うじて勝ち点1をゲット
シリア戦(2-1)
長谷部のゴールで先制するも、後半に川島がペナルティーエリア内のファールで一発退場。PKを決められて1-1と追いつかれるも、日本もその後、岡崎が倒されてPKを獲得。決勝点は本田が挙げました
サウジアラビア戦(5-0)
グループリーグ突破が9割方、確実な試合で岡崎がハットトリック、前田が2ゴール。相手の緩い守備をズタズタに切り裂きました。この試合はシリア戦で左足首をねんざした本田を温存し、柏木がトップ下を務めています
準々決勝
カタール戦(3-2)
1-1の同点で迎えた後半、吉田が2枚目のイエローカードで退場。さらに直後のFKを決められ、10人で1-2という厳しい状況に。しかし、香川の2点目のゴールで追いつくと、試合終了間際には香川の仕掛けからゴール前に走り込んだ伊野波がこぼれ球を押し込み、決勝点。盛り上がる開催国カタールを破って準決勝へ駒を進めました
準決勝
韓国戦(2-2、PK3-0)
きれいな左サイドの崩しから前田のゴールで先制も、PKで同点に。90分で勝負がつかず、1-1で延長戦に入ると、日本がPKを獲得。これを本田がGKに当ててしまうが、素早く細貝が詰めてゴール。ところが日本は勝利を目前としながら、韓国のパワープレーに屈して終了間際に失点。2-2でPK戦へ。ここでは韓国が1本も決めることができず、3-0と日本が危なげなく勝利を収めました
決勝
オーストラリア戦(1-0)
中盤のパス回しが機能せず、苦しい試合展開となった日本。90分間でお互いに1点も決められず、延長戦へ。2試合連続のPK戦かと思われた延長後半4分、それまであまり出番に恵まれなかった途中出場の李が、長友のクロスをダイレクトボレーシュート。これがネットに突き刺さって決勝点となり、アジアカップは日本が王者に輝きました
・3月11日 東日本大震災発生
25日、29日に予定されていたキリンチャレンジカップ、モンテネグロ戦、ニュージランド戦は中止に。代わりに29日、西日本の長居スタジアムでJリーグ選抜とのチャリティーマッチが開催され、サッカー界からのメッセージを送りました
・6月 ペルー戦(0-0)、チェコ戦(0-0)
チャリティーマッチに引き続き、3-4-3をテストするも、ほとんど機能せず。本田からは「ぶっちゃけ何-何-何じゃない」とシステム偏重の傾向へ釘を刺す一言も
・8月 韓国戦(3-0)
香川の2ゴール、本田のゴールでライバルを圧倒。アジアカップを最後に引退したパク・チソンの抜けた穴が大きいのか、韓国の劣化が目立ちました
・9月 ブラジルワールドカップ3次予選スタート 北朝鮮戦(1-0)
ブロックを作られた相手からゴールを奪い切れなかった日本でしたが、終了間際のCKから吉田がヘディングで決勝ゴール
・9月 3次予選 ウズベキスタン戦(1-1)
アウェーで行われた試合。日本は苦戦しながらも岡崎の同点ゴールで引き分けに持ち込みます
・10月 ベトナム戦(1-0)
西川、槙野、藤本、原口など多くの選手をテスト。李のゴールで勝利
・10月 3次予選 タジキスタン戦(8-0)、(4-0)
参加予定だったシリアの失格により、タジキスタンが繰り上げ参加。実力で一段劣る相手に日本はホームとアウェーの両方で大勝。早々と最終予選突破を決めた。以降の3次予選は消化試合となった
・11月 3次予選 北朝鮮戦(0-1)
政治的な緊張も心配される中、アウェーの平壌で行われた歴史的な一戦。日本は本田、長友、遠藤を欠く中で0-1の敗戦。ザックジャパン初の黒星を喫しました
■2012年 ~ブラジルワールドカップに向けて~
・2月 アイスランド戦(3-1) ブラジルワールドカップ3次予選 ウズベキスタン戦(0-1)
柏木、大久保、田中順など多くの選手をテスト。消化試合のウズベキスタン戦は敗戦
・5月 アゼルバイジャン戦(2-0)
酒井宏、高橋秀が代表デビュー。香川、岡崎のゴールで快勝
・6月 最終予選スタート オマーン戦(3-0)ヨルダン戦(6-0)オーストラリア戦(1-1)
日本はホームでの2連戦からスタート。アジアカップを制覇したベストメンバーで臨み、大勝を収めました。アウェーのオーストラリア戦も、結果は引き分けるも、泥々のピッチで試合内容は上々。同時期、ヨーロッパではEURO2012(欧州選手権)が開幕しました
・8、9月 ベネズエラ戦(1-1)UAE戦(1-0) 最終予選 イラク戦(1-0)
マンチェスター・ユナイテッドに移籍を果たした香川を強行招集したベネズエラ戦、最終予選前のチェックを行なったUAE戦を経て、イラク戦へ。ジーコ率いるイラクに対し、前田のゴールで日本が勝利。スコアは僅差でも、完全に主導権を握った展開でした
・10月 欧州遠征 フランス戦(1-0) ブラジル戦(0-4)
守備的な試合運びのフランス戦。後半43分、CKのカウンターから今野がドリブルで持ち上がり、香川が決勝ゴールを挙げました。しかし、直後のブラジル戦はアグレッシブな試合を挑み、ネイマール、カカ、オスカル、フッキらの個人技から失点を重ね、敗戦となりました
・11月 最終予選 オマーン戦(2-1)
アウェーの試合はホームのようにはいかず。清武のゴールで先制するも、後半に同点に追いつかれる苦しい展開。しかし、途中出場の酒井高のドリブル突破から岡崎が押し込み、日本が貴重な勝ち点3を挙げました
■2013年 ~チームの停滞、ジレンマの連続~
・2月 ラトビア戦
岡崎の2ゴール、本田のゴールで危なげなく勝利
・3月 カナダ戦(2-1) 最終予選 ヨルダン戦(1-2)
本田を欠く試合で、日本は香川をトップ下に置いて挑む。しかし、どちらの試合もセットプレーによる失点、さらにヨルダン戦ではカウンターから吉田が抜かれて喫した失点が決勝点となり、ワールドカップ本大会出場の決定は持ち越しとなりました
・5月 ブルガリア戦(0-2)
本田、岡崎を欠く中で、前半は3-4-3をテスト。後半は4-2-3-1に戻すも、総じて出来は低調。ザックジャパン初の連敗を喫し、チーム立ち上げ以来、初めてと言ってもいい重苦しいムードが漂いました
・6月 最終予選 オーストラリア戦(1-1)
引き分け以上で本大会出場が確定する日本。両チーム共に決定機を迎えながらも決め切れず、0-0で終盤へ。するとオーストラリアはクロスともシュートとも受け取れるキックが直接決まり、先制。しかし、諦めない日本は後半アディショナルタイムに相手のハンドでPKを獲得。これを本田がど真ん中に決めて、ワールドカップ出場が決定しました
そしてコンフェデレーションズカップを経て、2014年ブラジルワールドカップへ…
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