サッカー豆知識
2016年3月15日
大会運営に困っていませんか? U-11プレミアリーグ運営者が語る大会運営6つのコツ
2015年に始まった、有志クラブによるU-11年代のリーグ戦。それが「U-11プレミアリーグ」です。2016年3月時点で、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨木、栃木、新潟の7県で行われています。「U-11プレミアリーグ」の実行委員長を務めるのが、サッカーコンサルタントであり、アーセナル市川サッカースクール代表の幸野健一さんです。育成年代のサッカーに精通し、自らもスクールの大会やリーグ戦を主催する幸野さんに、大会運営のポイントを聞きました。(取材・文 鈴木智之)
■1.試合数は1日3試合がベター
【読者からの質問】
ジュニア年代のクラブが主催となって1DAYの大会を開く場合、1つの会場でどれくらいのチームを呼べばいいのでしょうか?
【運営スペシャリスト幸野健一の答え】
私が1DAYの大会を主催するときは、1チーム15分ハーフで、各チームが3試合を行えるように調整しています。本来は1チーム1試合だけにして、その試合にすべての力を出しきるハイインテンシティ(高強度)の試合環境を作ることが理想ですが、遠方から時間をかけて来て、1試合しかできないと物足りなく感じるのも事実です。それに、練習試合は、多くの子どもたちが試合を経験する場です。その観点からすると、3試合を確保することができれば、試合数が少なすぎず、多すぎない状況を作ることができるのかなと思っています。
■2.試合時間を決める際には、遠方のチームから連絡する
【読者からの質問】
遠方から参加するチームの試合時間について、どのように調整すればいいのでしょうか?
【運営スペシャリスト幸野健一の答え】
私がスケジュールを組む場合は、最初に時間的、場所的な制約のあるチームから、対戦表に名前を入れていきます。そして、遠方から来るチームは、1試合目に入れないようにします。あるいは最後の試合にしないなど、会場への往復にかかる時間も加味し、何試合目にそのチームを入れるかを考えます。試合開始時間については、参加クラブが決まった段階で、遠方のクラブの代表者に連絡をし、直接やりとりをするのが一番合理的な方法だと思います。
■3.審判はひとりだっていい!
【読者の質問】
事前に連絡をしているにも関わらず、試合当日になって、帯同審判の数が足りないことがあります。その場合、どうすれば良いでしょうか?
【運営スペシャリスト幸野健一の答え】
私としては、ジュニア年代の審判に関しては1人制でいいと思っています。1チームに2人、ないしは3人を帯同させなくてはいけない場合、人数が足りないことが起きるかもしれません。しかし、審判1人制であれば、数が足りないということはないでしょう。1人審判制では、「細かなオフサイドの判定が難しい」といった、デメリットを感じることがあるかもしれませんが、それは両チームとも同じ条件です。両チームの監督、選手とも「1人審判なので、ミスジャッジをすることもある」という前提でプレーすれば、それほど目くじらを立てて怒る必要があることとも思えません。まして、クラブ主催の練習大会ならなおさらです。サッカーは紳士のスポーツです。どちらの足に当たってタッチラインを割ったかは、実際にプレーしている選手が一番良くわかっています。だから、自己申告で良いんです。ジュニア年代の練習試合であれば、セルフジャッジでも良いとさえ思っています。本当に複数名の審判が必要なのかを改めて考える、良い機会かもしれませんよ。
■4.絶対に出たいと思われる大会にする
【読者の質問】
招待チームの都合と、他大会との調整に苦戦しています。チームによって試合が入っている日、いない日が違うので、合わせるのが難しいのですが、何か良い方法はないでしょうか?
【運営スペシャリスト幸野健一の答え】
招待チームの調整は大変ですよね。私もプレミアリーグU-11千葉の運営責任者として、グラウンドの確保や、他チームとのスケジュール調整を担当しています。プレミアリーグは年間を通したリーグ戦なので、参加10クラブが足並みを揃えて、日程を消化するためのスケジューリングにとても苦労しました。たとえば、グラウンドを確保して、対戦カードを決めて、当該クラブに連絡をしたところ「その日は、別の大会に出なくてはいけなくて……」と言われることもありました。質問者の方と同じ状況です。これに関しては「その大会の優先順位を上げてもらえるよう、努力すること」しかないと思います。参加するクラブから「あの大会には絶対に出たい」と思ってもらえれば、他の大会と日程が重なっていたとしても、優先して出場してくれるのではないでしょうか。私自身、プレミアリーグの運営責任者を務めていますが、大会(リーグ戦)の価値を高めるために、試合前に入場のアンセムを流したり、各種メーカーさんに協力して頂き、景品を用意するなど、様々な施策を行っています。まずは、どうすれば大会の価値を上げることができるかを考え、できることから実行してみてはいかがでしょうか。
■5.インターネットやスマホで使えるお役立ちツールを活用する
【読者からの質問】
少年団のクラブに通う子どもを持つ親です。少年団主催の大会になると、ボランティアの親が朝から準備をし、大会中のサポート、終わったあとの片付けと、一日がかりで大変です。なにか良い方法はないでしょうか?
【運営スペシャリスト幸野健一の答え】
少年団は、お父さんお母さんがボランティアで運営しているクラブが多く、大会運営等の大変さはお察しします。ただ、こればかりは特別な方法というものがありません。少年団の場合、親が設営をしたり審判を担当するケースも多くあります。多くの方の好意に支えられて、子どもたちのサッカー環境が作られていますよね。いまはインターネットやスマートフォンを皆が使うようになり、リーグ戦や大会を運営するための、お役立ちツールも増えてきています。それらを効果的に使うのも、負担を軽減するための方法だと思います。あと、私のクラブ(アーセナル市川サッカースクール)のように、街クラブに入ると、基本的に大会の運営はクラブのスタッフが行うので、保護者が手伝いをするケースは少なくなります。あまりにもボランティア活動が負担になるのであれば、クラブチームに加入することも視野に入れてみるのがいいかもしれません。
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