サッカー豆知識
2017年5月23日
過去には中井卓大くんも参加! レアルのカンテラコーチに直接指導を受けられるチャレンジキャンプを開催
昨季のクラブ・ワールドカップ王者レアル・マドリードは、C・ロナウドやベンゼマ、ベイルなどのタレントを揃えるとともに、育成組織(カンテラ)からは、カルバハルやナチョ、L・バスケスを輩出するなど、高い育成力を持つクラブとしても知られています。
そんなレアルの育成に、日本で触れる機会があります。毎年夏と冬に開催される「レアル・マドリード・ファンデーションチャレンジキャンプ」です。日本の責任者を務めるレアル・マドリード・ファンデーション クリニック ジャパンの高橋尚輔さんは、キャンプの特徴を「レアル・マドリードの育成組織(カンテラ)の監督やコーチの指導が直接受けられること」と話します。(取材・文 鈴木智之)
(写真提供:レアル・マドリード・ファンデーション クリニック ジャパン)
■レアル・マドリーで実際に教えている「ホンモノ」の指導を受けてほしい
たとえば、2016年のキャンプで日本の子どもたちの指導にあたったのは、アレビンB(U-11)のハビエル監督とコーチでした。つまりレアル・マドリードの11歳を日々指導している監督やコーチのトレーニングを直接受けることができるのです。
高橋さんは「レアル・マドリードのキャンプは夏と冬しかやりません。なぜなら、その期間はスペインの育成年代もオフなので、カンテラで指導している現役の監督やコーチを呼んでくることができるからです」と言葉に力を込めます。「ホンモノの指導を受けてほしい」。それが、高橋さんの想いです。
過去にこのキャンプに参加し、高い評価を受けた少年がいます。ピピくんこと、中井卓大くんです。2012年に日本で行われたレアル・マドリードキャンプで指導にあたっていた、レアル・マドリードのアレビンA(U-12)監督、イニャキ氏に評価され、高橋さんの働きもあり、カンテラの練習に参加するチャンスを得ました。その後、数回の練習参加を経て正式に加入が決まりました。
中井くんのケースは例外に過ぎませんが、高橋さんは「このキャンプは子どもたちのやる気を高めるには、とても良い場だと思います」と言います。なぜならこのチャレンジキャンプでは、レアル・マドリードがトップ選手育成機関(カンテラ)で培って実践している世界最高峰のサッカー理論と技術、そしてチャレンジ精神を体験できるからです。
本場のコーチの指導を直接受けることができ、夏と冬のキャンプで選抜された選手(小1~中1までの60名程度)は、翌年の春休みにスペインに行って、レアルマドリード専用練習場「バルデベバス」でのトレーニングや練習試合を行うことができるのです。
キャンプに参加した子どもたちの成長を目の当たりにするのが嬉しいと語る高橋さん
「毎年春休みには、レアル・マドリードのバルデベバスという練習場で、カンテラの選手達と試合をします。正直、彼らはかなり強いです。ほかにも、現地の大会に参加することもありますし、サンチャゴ・ベルナベウでトップチームの試合を観戦したりと、多くの刺激を受けてもらいたいと思っています。そこで、子どもたちのやる気スイッチを押すことができれば、日本に帰ってきてからグッと伸びる子もたくさんいるんですよ」
実際、日本のキャンプでは中位のレベルだった子が、スペイン遠征で大化けし、帰国後、Jクラブのジュニアユースに加入が決まったこともあったそうです。
高橋さんは「スペイン遠征は今年で6年目ですが、毎年、子どもたちが変わっていく様子を目の当たりにします」とうれしそうに話します。
サッカー少年の子育てに役立つ最新記事が届く!サカイクメルマガに登録しよう!