サッカー豆知識
2020年12月25日
小学生でもいける?サッカーのトレセンの概要を解説
サッカーチームに所属していると「トレセン」という言葉を耳にする機会があります。このトレセンとは、一体なんなのでしょうか。この記事ではトレセンの概要と種類、さらには海外のトレセンについて解説しています。スキルアップを目指したい、トレセンに選ばれたい、という小学生やその保護者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
トレセンとは
トレセンとは「トレーニングセンター」の略で、日本サッカーにおける、人材の発掘育成システムのことです。トレセンにおいては、各チームから選抜された選手が集まって練習や試合などが行われます。
トレセンの目的は、日本のサッカーの強化及び発展、そしてトレセンを日本代表にも入るような優秀な選手を見つけ出し、サッカーに取り組むのにいい環境を提供することです。所属チームとは別の活動になり、トレセン自体もチームを組んで公式戦に出場する、といったものではないため、基本的には個人のスキルを高める場所だと言えるでしょう。
自チームにおいては、トップクラスの実力を誇る選手でも、トレセンに来ると、自分よりも上手い選手と出会うことになります。そうなることで、選手の天井効果を取り除き、さらなる成長を促すことができるのです。
トレセンの種類
トレセンには、以下のようにいくつかの種類があります。
- 地区トレセン
- 47都道府県トレセン
- 9地域トレセン
- ナショナルトレセン
ナショナルトレセンがトレセン制度のトップであり、その先には、世代別の日本代表などが待ち構えています。ここでは、それぞれのトレセンの概要について解説します。
地区トレセン
地区トレセンとは、都道府県内の各地域単位やブロック単位で行われるトレセンのことです。当該地域、ブロックのチームの中から監督やコーチの推薦によってトレセンに参加するケースが多くなっています。また、地域のトレセン同士で試合をすることも少なくありません。
都道府県トレセン
都道府県トレセンは、地区トレセンの中でも、優れた選手たちを集めて都道府県単位で行われるトレセンです。都道府県にもよりますが、県外遠征や海外遠征に行く機会もあるなど、様々な活動を行なっているのが特徴です。
地域トレセン
地域トレセンは、北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国、四国、九州・沖縄の全国9地域別に行われるトレセンのことです。各地域の都道府県トレセンに所属している選手の中でも、優れている選手たちが主に選出されます。また、地域トレセンでも優れた成果を残すことができれば、その後のナショナルトレセンに参加できる可能性もあります。
ナショナルトレセン
ナショナルトレセンは、トレセン制度の最上位に位置づけられるトレセンです。集まる選手たちは、全国トップクラスの選手であり、指導者も上級ライセンスを所有する人たちばかりなので、質の高いトレーニングを受けることができます。また、ナショナルトレセンまで選ばれるような選手たちは、年代別の日本代表に入れる可能性も秘めていると言えます。
トレセンに行くには
トレセンに参加するには、まず最初の段階である地区トレセンを目指すことになります。地区トレセンの参加方法は、地区によって異なりますが、自チームの監督やコーチの推薦によるものもあれば、選考会が行われるケースもあります。また、選考会に関しても、希望者が全員参加できるものから、推薦者のみが参加できるものなどもあるので、詳しくは自チームの監督やコーチに仕組みを確認するようにしてみてください。
海外のトレセン
海外にも、日本のトレセンと似たような制度を持っている国があります。例えば、ドイツでは「シュツットプンクト」と呼ばれるセンターがあり、そこに専属のスタッフが所属しています。スタッフが中心となりプランの作成や選手の選出を行なっているそうです。自身が所属するチームでは、受けられないような質の高いトレーニングを受けることによって、選手の成長を促し、さらに高いレベルにステップアップしていくためにシュツットプンクトは活用されています。
まとめ
今回は、トレセン制度に関して、その概要からトレセンの種類、さらにはトレセンに行くためのステップなどについて解説しました。トレセンに行けば、質の高いトレーニングが受けられますが、選手として上達するためには必ずトレセンに行かなければいけないのか、というと必ずしもそうではありません。トレセンに選ばれなくても、プロや代表に入っている選手はいます。あくまでも目標の1つとしてトレセンを捉えておくといいでしょう。