サッカー豆知識
2021年9月 7日
この秋子どもがサッカーを始める人必見! 子どもの足に合うシューズとすね当ての正しい選び方
サッカーを初めてすぐに買うアイテムと言えば、シューズとすね当て、あとはボールですよね。ショップに行くとたくさんの種類が並んでいますが、どのように購入する商品を決めていますか?
お子さんがサッカーを始めたばかりだと、何をどのように選べばいいかわかりませんよね。
トレーニングシューズや試合のスパイクは、憧れの選手のレプリカを選ぶこともモチベーションですが、パフォーマンスを上げるなら、自分の足にフィットすることが一番大事です。自分の足に合っていない靴を履いても上手くならないしケガのもと。
前回は、「これさえ押さえておけば安心」な防寒ウェア、小物を紹介しましたが、今回も埼玉県でサッカー、野球をはじめ各種スポーツ用品を販売する実店舗を展開する「フタバスポーツ」さんのサッカー、フットサル専門店「Futaba SOCCER WORLD」さんに、シューズやすね当てなどサッカーの必需品の「正しい選び方」をご指南いただきました。
(取材・文:前田陽子)
<<前編:【これを押さえておけばOK】ピステ、ジャージ、ドリルトップ... 寒い時期のトレーニングウェアは何を買えばいい?
■つま先トントンして履くのは間違い! 正しく履かないと痛みの原因に
サッカーを始めたお子さんが1番最初に必要になるものはシューズです。みなさん、靴を買うときはどこをチェックしていますか? もちろん大事なのはサイズです。足の長さ(例:23cm)が合っていることは当然として、足の幅も重要です。
今回お話を伺った宮澤さんによると最近は足幅が狭い子も多くなっている印象だとのことですが、足にも個人差があります。シューフィッターがいるショップで測ってもらって、フィットするシューズを探すのが理想的です。
大きすぎたりきつすぎたり、サイズが合っていないシューズは将来的に浮指やハンマートゥになって足指が上手く使えなくなる可能性があります。大きすぎて靴の中で足がグラグラしたり、きつすぎて変形したり、サイズが合ってないと足(※足首から下の部分)を正しく使えないので、痛みの原因にもなります。
厳密にはモデルごとに違うので断定できませんが、一般的にプーマやアディダスは幅が細め、ナイキは広め、アンブロやアシックスは中間のサイズ展開が多いとのことです。ミズノは幅のレンジが広いので市場に出回っている幅が合わない子は、自分に合うサイズが見つかるかもしれません。
ただ、いずれも同じメーカーであってもシリーズによって型(=足幅)が異なる事もあるので、購入する時は必ずお店でフィッティングをすることをお勧めします。
憧れの選手と同じモデルを履きたいお子さんの気持ちも、少しでも安いシューズを選びたい親御さんの気持ちも理解できますが、シューズ選びで一番大切なのは長さと幅が足に合っていることです。ここだけは妥協しないでください。
サイズの見方として、つま先や他の指の先が余り過ぎていたら靴型が合っていない証拠です。足が大きくなるのは半年で5mm程度です。それを「すぐに大きくなるから」と無視して履いていても、靴の中で足がグラグラ動いてしっかりボールを蹴られず、サッカーは上達しません。
余裕せいぜいは1㎝弱。将来のことを考えても、シューズ選びは慎重にしましょう。
そしてシューズは次の手順に沿って正しく履きましょう。
1.最初に紐をしっかりほどいてゆるゆるにすること
2.ベロの部分をグッと引っ張って広くしたら足を入れる
3.つま先を上げ、かかとで床をトントンして足をしっかり収めます
4.つま先を床に下し、足に合わせながらゆっくり紐を締めていく
その際に力いっぱいに引っ張らないことがコツです。
大人も靴を履くとき、つま先を床にトントンして足を合わせる方がいますが、正しい履き方は「かかとを合わせる」です。
シューズは履くたびに、かかとに合わせて紐を結び直してください。手順4で、足全体が地面についた状態でシューズを履くことが大切です。足を組んだり、足が浮いた状態で紐を結ぶのは正しい履き方ではありません。
シューズキーパーはあったら便利ですが、必須ではないそうです。サイズが小さかったりした際に「シューズキーパーで皮が伸ばせる」と思っている人がいるようですが、それは間違いです。シューズキーパーは形をキープするものであり、使用することによって革が伸びたりサイズが大きくなることはありません。
■すね当ても購入時には足にあててみること
装着していなければ試合に出ることができないほど、すね当て(レガース、シンガードともいう)は重要なアイテムですが、何気なく購入している人が多いのではないでしょうか。すねあてはサイズの目安として身長が書かれていますが、重要なのは自分のすねの形に合うかどうかです。
お店の人に確認して、可能な限り商品を実際にすねにあててみましょう。商品によって角度が様々です。足首に当たって痛かったり、すねのカーブに合ってなくて違和感のあるものはサッカーに集中できないので、面倒でも店頭で試してみてお子さんに合うものを購入してください。
すねに当ててソックスで固定して使用しますが、プレー時にずれてしまい集中できなくなるので、ズレ防止のストッパーが必須です。近年は、ストッパーの代わりに写真のようなスリーブ付きのすね当てが増え、着け心地もよく人気を博しています。
■ボールは友達。お気に入りの1球を見つけるボール選びのポイント
小学生までが使用するのは4号球(※大きさ)のボールです。サイズは商品説明に書いてあったり、お店によってはサイズごとに陳列してありますのでよく確認してください。
お父さんお母さんが小学生の時は白×黒のボールがほとんどだったと思いますが、最近はベースカラーが青やオレンジ、蛍光イエローなど店頭にはカラフルなボールが並んでいて、初めて購入する際は目移りしてしまうかもしれません。
基本的に好みで選んで構わないのですが、長持ちするボール選びのポイントを1つお伝えします。
ボール表面は、五角形と六角形のパネルで覆われていますが、パネル接合の手法によって耐久性が異なります。公式大会では耐久性の観点から手縫いと熱接合が認可されています。縫い目部分をよく見てみると手縫いと機械縫いの違いがわかりますが、太い糸で縫っているものが手縫いですので、お店で手に取って見てみるのをお勧めします。
熱接合はパネル同士を熱で付けるために縫い目はありません。パネル接合の最高技術で、機械縫いに比べると若干高価ですが、縫い目が無いので雨が降っても水を吸収しないため天候に左右されず、どこを蹴っても同じ感触を得られる均一性を生み出すことができ、どんな条件でもいつものパフォーマンスを発揮できる特徴があります。
サッカーはボールがないとプレーできません。大切に使えるお気に入りの1球を見つけてください。
試合や遠征時のバッグはバックパックが主流です。ボールやシューズが収納できる工夫がされていて、両手が空くので移動の際に安全です。長く使いたい、たくさん入るからと大きなものを選ぶと、低学年の子どもには負担大です。カバンが歩いていると言われない程度の大きさに抑えましょう。
ユニフォーム、着替えなど、それぞれ袋を決めて分けると低学年でもバッグの中を上手に整頓できるはずですので、遠征やキャンプの時に自分で準備をする練習にもなります。
どのアイテムも最初から高価なものを揃える必要はありません。それよりも「身体に合っている」「気に入って長く使えそう」なものをお子さんと一緒に選んでください。
好きで始めたサッカーをお子さんがもっともっと楽しめるよう、お父さんお母さんは正しい用具選びでサポートしてあげてください。
<<前編:ピステ、ジャージ、ドリルトップ... 寒い時期のトレーニングウェアは何を買えばいい?【防寒対策】
【取材協力】
●サッカーショップ Futaba SOCCER WORLD(ジュニア担当:宮澤巧さん)
埼玉県さいたま市中央区上落合2-3−5 アルーサ B館 3F
TEL:048-711-3128/営業時間:10:00~20:00
『フタバスポーツ オンラインショップ』
(※サカイク 2018年12月10日掲載記事に一部加筆して再掲載)