サッカー豆知識

2022年4月14日

サッカー道具や試合の荷物運び。子どものサッカーに関わる間の車選び、ファミリーカー以外におすすめの1台はこれ

サッカーをする子どもがいる家庭の車選びについて、中古車情報メディア『カーセンサー」編集長の西村泰宏さんにお話を伺います。

前編ではサッカーファミリーが車を購入する際に念頭に入れたい4つの基本的な考え方と「酔い対策」を教えていただきました。

後編では、西村さんが考える「サッカーファミリーにおすすめの車」について、具体的な車種とともに紹介します。
(取材・文:小林博子)

 

子どもがサッカーを始めると練習への送迎だけでなく、試合の荷物を運ぶ手伝いをすることもあります(写真は少年サッカーのイメージ)

 

<<前編:「ファミリーカーは嫌」というこだわり派も納得! サッカーをする子の親におすすめの車選びのポイント 

 

■サッカーの送迎におすすめなのはこんな車!

荷物が多く、時には大人数の子どもを乗せ、ある程度汚される可能性がある。サッカーをする子どもがいる場合、こんな条件を加味して車を選ぶことになるでしょう。

また、車好きな方であれば、走行性能や見た目のかっこよさもなるべく諦めたくないはず......。そんな希望を叶えてくれる車とは?

そんな条件の中で、カーセンサーの西村編集長が考えるおすすめの車は、ずばり「7人乗りの3列シートSUV」とのこと。

荷物が多いときは3列目を倒して荷室として使うべきだそうです。また、ニーズから考えるとワゴンやバンもやはり賢い選択だそう。候補がかなり絞られてきますね。

なお、乗る予定の期間とリセールするつもりかによって選ぶ車種は異なりますので、リセール予定の有無に分けて具体的な車種をご紹介します。

※リセールバリューの考慮については前編で解説

 

■カッコいい車に乗りたい親御さんにおすすめの車種(リセールする予定の場合)

・アルファード(トヨタ)
・ヴェルファイア(トヨタ)
・ハイエース バン(トヨタ)
・CX8(マツダ)
・アウトランダーPHEV(三菱)※プラグインハイブリッドタイプ

アルファードを始め、ヴェルファイアやハイエース バンといったトヨタのミニバンは、乗車人数が多く(7人前後)、また荷室が広くサッカーでチームの子どもたちを乗せる際には重宝するに違いない車種だと教えてくれました。

特にアルファードとベルファイヤはアジアでの利用人気が非常に高く、リセールバリューにも期待できるのだそうです。

また、ハイエースは昨今のキャンプやDIY人気で需要が高まっている車種なのだとか。商用車のイメージが強かった車ですが、意外にもサッカーの送迎以外にアウトドアも家族で楽しみたいというご家庭にはピッタリの車のようです。お洒落なパーツやアクセサリーもたくさん出ているそうで、自分好みにカスタムしてみるのも楽しいのではないでしょうか。

ボディタイプをミニバンではなくSUVに限定すると、マツダのCX-8と三菱のアウトランダーPHEVを候補に挙げてくれました。

どちらも最大7名の乗車定員があり、走行性能の良さや見た目のスタイリッシュさにこだわりたい方は満足できる車種です。PHEVは、ガソリン車ではなく最新の新型(プラグインハイブリッド)を選んでください。リセールバリューの高さが期待できるそうです。

マツダのCX8のように3列シートのSUVなども、ファミリーカー以外の選択肢としておすすめです (写真提供:カーセンサー)

 

■カッコいい車に乗りたい親御さんにおすすめの車種(リセールを考えない場合)

・ エリシオン(ホンダ)
・アウトランダー(三菱)

アルファードやヴェルファイアの競合としてつくられていたホンダの上位ミニバンであるエリシオンは、現在は終売しているため中古車でのみ購入可能な車種で、その分非常に価格を抑えて入手できるという特徴があるそうです。

SUVで選ぶなら、アウトランダーのガソリン車を挙げてくれました。

最新世代のアウトランダーはPHEVのみであるため、2012年から21年まで発売されていたガソリン車を探してください。「型落ち」にはなりますが、その分中古車でお得に購入することが出来るのだそう。

 

■運転のしやすさ、こだわりの車種がある方にお勧めの車

ほかにも、こんな選び方もあるというアドバイスをいただきました。
あくまで一例ですが、参考までにご覧ください。

定番人気の日産エルグランド。3列目を倒して荷物をたくさん積むこともできます(写真提供:カーセンサー)

 

・日産車が好き!→エルグランド(日産)
ファンの多い日産車で探すならエルグランドを。価格やリセールバリューは、上記の車種のちょうど中間とのこと。ただし3列目を倒して荷物を積む場合は5人乗りになるので、練習や試合の送迎でチームメイトも載せることが多いなど乗車人数にこだわる場合は注意したほうが良いそうです。

 

・コンパクトカーに慣れている女性でも運転しやすい→オデッセイ(ホンダ)
「大きな車は運転するのが怖い」という女性は多いものです。実際にはミニバンなど車高がある車は見通しが良くかえって運転しやすいという人もいますので、まずは「大きい=運転しにくい」という概念を払しょくすることが第一ですが、あえて選ぶならオデッセイがおすすめだそう。着座位置が低く、比較的小回りもききやすいため、今まではセダンやコンパクトカーに乗っていた人でも「運転しやすい」という声があるそうです。荷物も十分載せられるので、サッカーをする子がいるご家庭にはおすすめの車種になります。

 

・維持コストを抑えたい→ソリオ(スズキ)、N-BOX(ホンダ)
維持コストを抑えたい場合は、やはりコンパクトカーや軽自動車が選択肢になるとのこと。最近では荷室の積載量が多いものが多数あり、中でもスズキの「ソリオ」やホンダの「N-BOX」はどちらも車高が高いので、「縦に詰める荷物」であればかなりの容量を積むことができると教えてくれました。乗せる人数や荷物の量を考えるとこのサイズで十分なご家庭もあるでしょう。

 

■あえてミニバンやワゴンを楽しむという考え方も

ところで、「バンライフ」という言葉をご存じですか? 西村さんによると、バンライフは荷室の広いバンを自分たち仕様にカスタマイズし、車中泊やワーケーションなどで車内で過ごす時間を楽しむアメリカ発のライフスタイルとのこと。

キャンピングカーとして完全にカスタムして使う人もいるそうですが、デイリーユースに使いやすいミニバンや軽自動車で楽しむ派も増えており、アウトドア好きの間で日本でもブームになっているのだそう。

人気が高まるにつれ、ハイエースをはじめとするバン、ミニバンの需要も伸びてきているのだとか。

SNSなどで検索してみると、とてもおしゃれな「バンライフ」を楽しんでいる方が多数います。そのような姿を見ると、「ミニバンは嫌」と思っていた方も考えが変わるかもしれません。

選ぶ車のボディタイプとしてミニバンが有力候補になるご家庭は多いことでしょう。そのときに好みの問題でミニバンを避けたくなったらぜひ思い出してください。

 

■家族の思い出を作る1台、大きな買い物だから納得の選び方を

サッカーファミリーに限らず、車という大きな買い物をする際には「欲しい」と「必要」の間で優先順位を決めることが第一です。逆の言い方をすると「何をあきらめるか」を決めること。

とはいえ、「あきらめる」をポジティブに変換し、「シートで内装のカスタマイズをアウトドア仕様なおしゃれなものにしよう」「ミニバンを楽しむライフスタイルを充実させよう」などといった考え方にすることで、より充実したカーライフが送れるかもしれません。

 

これから選ぶ車は、サッカーをするわが子と過ごす、長いようで短い数年間の家族の思い出をつくってくれるでしょう。納得の1台に出あえますように。

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