サッカー豆知識
2024年7月19日
ファンタジスタとはどんな選手か? サッカー用語「ファンタジスタ」をわかりやすく解説
「ファンタジスタ」とは誰もが予測しなかったようなひらめきや、あっと驚く創造性あふれるプレーで魅了する選手のこと。
ストライカーよりもボール扱いに長けた技巧派、パスやドリブルで創造性を発揮する選手を呼称します。
戦術の進化とプレー分担などにより、最近はファンタジスタと呼ばれる選手が少なくなりましたが、知っておくとサッカー観戦がより楽しくなるファンタジスタについて解説します。
<目次>
1.ファンタジスタの定義
2.ファンタジスタの起源と歴史
3.ファンタジスタの特徴と役割
4.ファンタジスタの変遷
ファンタジスタの定義
ファンタジスタとは、イタリア語で「空想家」や「魔術師」を意味する言葉 "Fantasista" を語源とするサッカー用語です。ひらめきや創造性で、観る者を魅了するスーパースターを指します。
イタリアでは主にFWに対しての賛辞。
呼ばれる条件は特にないですが、あくまで他人からの賞賛であり、自称するものではありません。
ファンタジスタの起源と歴史
ファンタジスタという言葉がサッカー界で広く使われるようになったのは、1980年代のイタリアで、ロベルト・バッジョのプレーを見たイタリア国内のマスコミが「ファンタジスタ」と呼んだのが始まりと言われています。
日本人選手がセリエAに移籍するようになった1990年代後半からは日本の報道でも「ファンタジスタ」多用されるようになりました。
ファンタジスタの特徴と役割
技術的な特徴
ファンタジスタの最大の特徴は、そのひらめきと創造性です。
それに加え、ずば抜けたボールコントロールとパスセンスにあります。狭いスペースでもボールを失わず、相手ディフェンダーを翻弄するドリブルは芸術的です。
また、針の穴を通すような正確なパスで、一瞬にしてチャンスを演出する能力も持ち合わせています。さらに、強烈なシュートやフリーキックも武器にする選手も多く、まさに攻撃の全てを担える存在と言えるでしょう。
ファンタジスタの変遷
サッカー戦術への影響
現代ではサッカー戦術の組織化が進み、ファンタジスタにとって以前よりスペースがなくなりました。また、ファンタジスタが1人でになっていた役割を周囲のポジションの選手との分担化が進み、以前よりファンタジスタが重要視されなくなっています。
守備の貢献度が高くないので一時は不要論が出たことも。
それでも数的不利な状況でもひらめきで状況を一変させるなど、チャンスを作り出しワクワクさせるのがファンタジスタ。一定の事由を与えられ、その創造性をチームに還元する役割なのです。