こころ
2014年11月27日
過干渉が子どもの成長を害する!親は"木に立って見る"と書く
■答えを教えずに、どんどん失敗させよう
子どもが自ら考えながら道を歩めるように、目標が見つからない子どもに対しては、自ら考えながら自分が歩きたい道を探せるように導いてあげること。
日本の学校教育は、周囲と同じ方向を向き、ひとつの正しい答えに従うことを求められます。そういった環境で育ってきたわたしたちは、「見守ってあげよう」「導いてあげよう」と言われても不安を感じるものです。子どもが正しい道から反れてしまうのではないか、たどり着けないのではないかと。高峯コーチは言います。
「サカイクキャンプやシンキングサッカースクールでは、子どもに答えを教えません。それでも子どもは、ちゃんと正しい答えにたどり着きます。サッカーコーチをしていて実感するのが、ぼくら大人が考えているよりも、子どもたちは賢いということ。子どもの能力を信じてあげることが重要なんです」
答えを先に言わないこと。教えすぎないこと。そして失敗させること。
「大人になるほど、失敗してはいけないことが増えます。40歳過ぎの中年のぼくが、しょうもないミスをしたら許されません。けど、子どもは失敗しても、ほぼほぼ許してもらえます。だからこそ、失敗が許される小学生年代でどんどん失敗させるべきなんです。忘れ物させましょう。部屋が汚くなっても放っておきましょう」
部屋が汚くて学校に持っていかなければいけないものが見つからなくなり、先生に怒られる。失敗することで、はじめて部屋を片付ける必要性に気づく。そういう経験の積み重ねが子どもを成長させます。
「高校や大学のサッカー部の監督経験があるのでわかりますが、親の過干渉で失敗せずに育ってきた高校生や大学生に『掃除しなさい』といっても難しいです。見ているときだけやる(笑)。そういった子は、サッカー選手としても伸びません。だからこそ小学生のピュアな時期に、そういった物事の本質を理解できるようになる接し方を親がしてあげなければいけないのではないでしょうか」
子育てでうまくいかなかったりイライラしたときには、一度立ち止まり『親』という漢字を思い出しましょう。そして、子どものためにあなたにできることはなにか、いま一度考えてみましょう。子どものためを思っての行動が子どもの毒になってしまう。そんな悲しい結末を迎えないために。
高峯弘樹ヘッドコーチプロフィール
【現職】シンキングサッカースクールコーチ
【資格】日本サッカー協会 A級
ドイツサッカー協会 B級
【指導歴】
順天堂大学卒業後、ドイツ留学を経て、ベガルタ仙台育成部監督
大阪学院大学高等学校サッカー部監督
(2007年高校選手権 大阪予選準優勝)
(2010年大阪府年間優秀選手2名輩出)
神奈川大学サッカー部監督
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