こころ
2015年2月 2日
"Believe"が足りない日本人!勝利を信じる効果とは
■スポーツをつづける子どもが、社会で通用する大人になる
――サッカーは仲間の考えを尊重して、自分の考えを相手に伝えることの大切さを覚えることができるからです。子どものころに経験しておくことで、大人になり社会人となったときに身に付けておくべき必要なスキルが身についている。このあたり、育成の第一人者であるトムはどう思っているのでしょうか?
サッカーにかぎらず、子どものころからずっとスポーツを続けてきた人ほど、社会に出て成功する可能性が高いです。所得もいいし、いい役職にも就いています。またスポーツをしている子どものほうが勉強の成績もいいというリサーチ結果があります。
――ピッチの成功者は社会でも成功者になるわけですね。日本には『文武両道』という言葉があります。勉強とスポーツを両立することに美徳を求めるのです。この言葉はご存知でしょうか。
ええ。アメリカでは、学問とスポーツを両方バランス良くやるのが習慣となっています。中国はいままで学問だけになっていたことが問題。これからは、そこにスポーツが入り込むことによって、人間形成が向上していくのではないかと思います。
私が代表を務めるT3という会社の入社試験はユニークです。人を雇うとき、スポーツをやったことのない人は雇わない方針です。スポーツを通してチームワークを覚えたり、組織の中で人間関係を構築する術を習得します。また、勝つころも負けることも経験していることは大きな財産です。これは欧米の考え方ですが、「人は失敗するたびに成功に近づいている」と言います。身をもってそれを知っている人は社会に出てからも強いものです。
トム・バイヤー
“トムさん”の愛称でおなじみのU-12のサッカーコーチ。20年近く日本やアジア各国で指導者として活躍、これまでに延べ50万人以上 を指導した実績を持つ。2008年からは自らが日本に紹介し、15年に渡り普及に努めた「クーバーコーチング」を離れて独立。(株)T3を設立。さらなるサッカー指導と、普及活動に打ち込んでいる。公式WEBサイト>>
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