こころ

2015年11月 4日

あなたの声掛けが原因!?子どもの「どうせ無理だよ」をなくす方法

『サンガつながり隊』として年間2万人もの子どもに接する福中さんに、子どもに自主性、主体性をもたせるために、親がしてあげられること、大切にすべきこととして、他にもこのようなお話をうかがいました。(取材・文 中野里美 写真提供 京都サンガF.C)
 
 
<<「なんでできないの?」ではなく「おー、そう来るか」年間2万人の子どもをみる子育てのプロの思考
 

■何事も「楽しい」がベース!大人の介入が子どもをダメにする

福中さんがサッカーを始めたのは5歳のころ。それまでは、野球経験者のお父さんと毎日野球をして楽しんでいたそうです。それがいつの頃からか、「ストライク○球入るまで終わらない」ということになり、楽しかったはずの野球がいやになっていきました。。どうにかして野球を辞められないものかと5歳ながらに考え、当時通っていた幼稚園の課外保育でやっていたサッカーに目をつけ、「サッカーをやったら、野球辞めれるんちゃうか?」という思いのもと始めたのがきっかけ。するとサッカーがみるみる楽しくなり、大学時代に指導に興味をもったことから、この道に進まれたんだそうです。そういったご自身の経験もあり、“楽しい”をベースにした指導を福中さんは実践します。
 
「やはりベースは“楽しい”こと。楽しい環境が作れるか。たとえば、今日、最後にドリブル競争をしましたが、あれはスタートの位置と、よーいどんのタイミングを自分たちで決められる設定にしました。それがミソです。競争する二人で話し合って決めていきます。このメニューをおもしろく感じるかどうか。楽しめるかどうか」
 
さらに、ルールのあり方について、福中さんの考えはこうです。
 
「そもそも、ルールはなんのためにあるのでしょう? そう子どもたちに聞くと、守り事とか、決まり事とか、絶対破ったらあかんものとという返答が返ってくるんですが、ぼくの考えはそうじゃない。ルールはみんなが楽しむためにあるものなんです。みんなが楽しむために、みんなが考えたらいいんです。実際にゲームをする子どもたちが、どれくらいの距離にしたらいいか、どうしたらいいか考えたらいいんです。それを大人が全部決めちゃうから楽しくなくなってしまうんです。みんなが楽しくなるためのルール。楽しく家で生活するためとか、学校を楽しくするために、やっぱりルールは必要です。子どもが楽しむために自分たちで決める。そしたら自分で決めたことですから守りますよね。そんなふうにしていくと自主的、主体的な子どもになってくるのではないでしょうか」
 
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