勉強と進路

2014年11月 6日

我慢できずに怒ったり強制してしまう!それは大人の指導力不足

 

■保護者やコーチに必要な『我慢』

「子どもが自分の意志で出てきてくれるまで、コーチはとにかく我慢が必要です。我慢できずに怒ってしまったり、強制してしまったりしたら、それはコーチの指導力不足だと考えています。そうして、みんなの前で意見を言ってくれる子どもが出てきたら、全員が拍手で迎え入れてあげる。すると、その様子を見届けたほかの子どもたちが、自分もやってみようかな? という気持ちにだんだんなってくる。そう思わせるような環境をコーチは用意してあげることが大事です。子どもの背中を押せるかどうか。そうやって小さな壁を乗り越える経験をさせてあげて、次の壁を乗り越えるための経験をつくってあげる。その壁の高さが物足りないなと判断したら、少し大きめの壁を用意してあげればいいんです」
 
講座の後半に用意された『グループに分かれて子どもたちだけでメニューを考える』という課題はまさにその高い壁の最たるもの。子どもたちにとってはかなりハードルの高い作業であり、コミュニケーション力の必要な難題です。
 
グループによっては中心になる子どもがいたり、全員でスムーズに進めることができたり、いっこうにメニュー作成が決まらないグループなどばらつきがありました。
 
「周囲にはいろいろなコーチや保護者がいたのですが、なるべくお手伝いをしないように、と伝えてありました。子どもは大人が思っている以上の力を持っています。その力を引き出すには、まず大人が手伝わないこと。ちょっとした大人の一声でも、子どもは頼りにして流されてしまうのでやはり我慢が必要です。
 
今日の最後に『さあ、みんなでゲームをやりましょう』と伝えたときも、コーチはなにも決めないようにするんです。『ゲームやるよ!』といったらそれで終わり。ゲームの時間を決めるだけ。そうすると時間内にチームやルールを決めないといけないので、子どもは必死になって考えて、コミュニケーションをとろうとします。子どもが自分で考えても失敗をすれば、その痛みが次の行動に必ず活きます。そうやって子どもの力を引き出すことができるんです」
 
このようなコーチたちと子どもたちのやりとりのなかで、メニューをすべてやり終えて中村コーチのもとに集まった子どもたちは、最後に感想を求められるとほとんどの子どもたちがみんなの前で意見を言えるようになっていました。
 
中村コーチは、こういいます。
 
「コーチが子どもたちの心に火をつけている、という段階ではまだまだ。子どもたちが自分たちで心に火をつけるように促すのが優秀なコーチです」
 
次回は、中村コーチの『子どもの心に火をつける指導法』をテーマにお伝えします。
 
 
子どもの心に火をつけるのは、子ども自身!>>
 
 
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