テクニック
2011年1月 9日
【第1回】試合観戦でイメージトレーニングをしよう!-「ボールを止めて、蹴る」を学ぶ
このコーナーでは、Jリーグや大学など、トップレベルのチームで監督として豊富な指導経験を持つ、桑原隆さんに、TVやスタジアムで試合を観て、知識や技術を豊かにしていく"コツ"をお聞きしていきます。
■「ボールを止めて蹴る」は基本中の基本
そこで試合を観戦している時、まず見ていただきたいのは選手たちの"ボールを止めて蹴る"というプレーです。当たり前のことで、可笑しいかもしれませんが、これがサッカーの基本中の基本なんです。この一連の動作をスムーズにできる選手というのは高い技術を持っているということなのです。 プロの選手なら"止めて蹴る"の動作は1秒以内が普通です。そこには素早さとともにイメージしたところへ、きちんとボールを送れるか、という正確性も求められます。さらに、その時の選手たちのキックの種類にも注目してみてください。インサイド、アウトサイド、インステップ、ボレーキックなど正確なパスを出すために、プロの選手たちは、どのようなキックを選択しているのか、注意深く見てみると参考になると思います。
これらは2タッチでの動作ですが、ダイレクトプレーの上手な選手にも注目すると、さらに勉強になると思います。Jリーガーだとガンバ大阪の遠藤保仁選手は1タッチでプレーすることがとても上手です。パスはもちろんですが、シュートも楽々とダイレクトでやってみせます。ボールコントロールの技術が高いというのも、それを可能にしている理由の1つとしてありますが、常に先のプレーをイメージしているからこそできるのです。多くの試合を観戦しているとわかってくると思いますが、こういったダイレクトでのプレーが上手い選手というのは中盤のプレーヤーに多い傾向があります。まさにチームの心臓的役割の選手ですね。