テクニック

2011年3月28日

【第11回】試合観戦でイメージトレーニングをしよう!-目的別ドリブルを学ぶ-

このコーナーでは、Jリーグや大学など、トップレベルのチームで監督として豊富な指導経験を持つ、桑原隆さんに、TVやスタジアムで試合を観て、知識や技術を豊かにしていく"コツ"をお聞きしていきます。

■目的により異なるドリブルのスタイル

「リズムを作るための手段というのは、パスをつなぐなどいろいろとあると思うのですが、ドリブルもそのアクションの一つです。ただドリブルといっても様々なタイプのドリブルがあるのをご存知でしょうか。

まず1つ目は突破するドリブルです。1タッチ、2タッチでボールを回していても相手のプレッシャーが激しい場合は、この突破を目的としたドリブルを用いて数的優位な状況にします。

2つ目はパスコースを作り出すためのドリブルです。イメージ的にはドリブルというよりもボールを動かすという感じです。やはり、立ち止まってパスコースを探すよりもドリブルをして動きながら、パスを配球する方が効果的ですし、相手に脅威を与えられます。

よく指導の現場で選手たちにいうのですが、抜きに行くとどうしてもボールが相手に引っかかる場合が多いものです。そこで簡単に相手ボールにしてしまうのは、あまりにもったいないですよね。そうならないためにも、スペースを上手く利用してパスを出すように指導しています。

例えば、ルックアップしながらスペースへドリブルするとします。そうすることで味方選手もパスを受けようと動き出しますし、相手DFはそれによって守備の準備がやりにくい状況になります。
 
このように試合を見ている中で、選手たちのドリブルの種類を見分けてみると勉強になると思います。また、ポジションによってドリブルに特色があることもわかると思います。例えば、常に突破を心掛けクロスを狙っているサイドバック、密集地からドリブルで抜け出しスペースへパスを出そうとするMF。ゴールのために相手DFに1対1を仕掛けるFWなどなど。

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