考える力
2011年5月 5日
【監督に聞く】『まだ16~18歳。高校での経験を今後の人生に生かしてもらいたい』‐藤井潔広島皆実サッカー部監督《Part2》
――第89回全国高校サッカー選手権の初戦、青森山田との大一番のカギは「試合までにどれだけ生徒たちの"リミッティング・ビリーフ"を取り除いてやれるか」だというお話を伺いましたが、リミッティング・ビリーフについて詳しくお聞かせください。
「人間には勝手に自分の限界を決めてしまったり、「出来るわけがない」、「どうせ無理」と信じ込んでしまう面がある。それこそがまさにリミッティング・ビリーフなのですが、私自身も過去それを感じていた一人でした。広島生まれの広島育ちで、生まれてこのかた広島を出たことがない。それがコンプレックスでもありました。でも、人として、教諭として、そして指導者として、さまざまな経験を積み上げていく中で、失敗や他人よりも劣っていると感じる反面、可能性も広がっていくことに気がつきました。努力し続ければ、そのリミッティング・ビリーフを外していけるということもわかったんです。選手からどれだけそれを取り除いてやれるか――。それは私たちの大きな役目でもあると思います」藤井潔//
「人間には勝手に自分の限界を決めてしまったり、「出来るわけがない」、「どうせ無理」と信じ込んでしまう面がある。それこそがまさにリミッティング・ビリーフなのですが、私自身も過去それを感じていた一人でした。広島生まれの広島育ちで、生まれてこのかた広島を出たことがない。それがコンプレックスでもありました。でも、人として、教諭として、そして指導者として、さまざまな経験を積み上げていく中で、失敗や他人よりも劣っていると感じる反面、可能性も広がっていくことに気がつきました。努力し続ければ、そのリミッティング・ビリーフを外していけるということもわかったんです。選手からどれだけそれを取り除いてやれるか――。それは私たちの大きな役目でもあると思います」
――リミッティング・ビリーフを取り除くことは、サッカーだけではなく、人生においても大事なことだと思います。
「最初から諦めたり、ネガティブに思い込むのではなく、私が長くサッカーに関わり続けて、限界はないと感じたように、選手たちにもサッカーを通し、自分たちには限りない可能性があるということを分かってほしいしですね。高校での経験を今後の人生に活かしてもらいたい。まだ16~18歳の彼らです。人生はまだまだこれからです」
藤井潔//
ふじいきよし
1973年8月10日広島県生まれ。広島国泰寺高校‐広島大学出身。
保健体育の教諭。大崎海星高校を経て2002年に広島皆実に赴任。サッカー部コーチを経て07年サッカー部監督に就任。第87回全国高校サッカー選手権大会優勝に導いた。