考える力
2011年6月 1日
シャビを育てた元バルセロナカンテラコーチの教えに迫る!<7>ジョアン・ビラが語るシャビ(バルセロナ)のすごさと魅力について
- ショート&ロングパスを使い分ける
- 有効なスペースへのパスを優先する(数的優位をつくる)
- 仲間が次のプレーをしやすいパスを出す
- 強いパスを出す
- パスを、その後の動きを関連付ける
- 味方の動きに合わせたパスを出すこと
シャビはもちろん、バルサの選手たちは当然のように、こうした6つのことをピッチで見せてくれます。プレーのヒントは、バルサのピッチの上でもたくさん置いてあります。だからこそ、ジョアン・ビラはシャビにいっていたのです。
『ビラは僕にグラルディオラ(現バルサトップチームの監督)を意識したプレイをさせ始めた。グラルディオラが試合中になにを意識しているのか、カンプノウに行って彼の一つひとつのプレイをしっかりと観察するといろいろなことが見えてきた。ボールを受ける前に顔を上げて確認していること、考えるスピードの速さ、ボールを受けるときの身体の向き、キャプテンとしてチームを鼓舞するキャプテンシーなど』「シャビ バルサに生きる」(実業之日本社刊より)
ジョアン・ビラは日本でのクリニックのときにも「好きな選手をしっかりとみて、マネしてみましょう」と繰り返し話していました。それこそ、世界のトップで活躍するための秘訣なのかもしれません。そしてもう一つ、サッカーをする上で大事なことを子どもたちに教えています。シャビのようになるための3つの大事なこと。
「サッカーをプレーするときに大切なことは、認知すること、判断すること、実行することの3つです。認知は味方や敵の状況、スペースはどこにあるかなどを見ること。判断は、状況に応じてどのプレーがベストかを選びとること。そして実行は、ドリブルやパス、シュートなど、認知、判断をもとに行動に移すことです。 シャビはこの3つを高いレベルで備えている選手です。小さい頃から、トレーニングを積み重ねて身につけていきました。もし、シャビのようになりたいのであれば、認知・判断・実行の3つをバランスよくトレーニングすることが大切です。そうすることで、シャビのように『仲間を助けるプレー』ができるようになります」
好きな選手のプレーをよく見ること、コントロール・オリエンタード、認知・判断・実行・・・。シャビが兼ね備えている魅力はカンテラ時代から積み上げてきた彼だけの宝物です。こつこつと努力し続けたからこそ、シャビはカンプノウで輝き続けるのです。
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出典協力/シャビ著『シャビ バルサに生きる』実業之日本社刊
取材協力/株式会社Amazing Sports Lab Japan(PC)
取材・文/サカイク編集部
写真/小川博久