考える力
2015年2月10日
子どもの「別に...」を防ぐ!紙に書くことで考える力が身につく
■「あなたはどんなときに集中できますか?」
「では次の質問に移ります。次の質問は、『あなたはどんなときに集中できますか?』です。スポーツをしているときでも結構ですし、お仕事のときでも構いません。または趣味の時間や自宅で集中したいとき、どんなふうにして集中する環境を作っているか。例えば、僕はこんな環境だと集中しやすい、こんなモノがあると集中しやすいなど、どんな状態・状況だと集中できるのか、みなさんの答えをお書きください」
自分がどんなときに集中できるのか?"なんて考えたことありませんでしたが、普段の自分を思い返してみると、居心地のいいイス、間接照明、アロマ、適度な暖かさ"といったところでしょうか。多いですね(笑)。ちなみに、同じグループの方からはこんな答えが――。
「3つあげました。電話・メールはシャットアウト。でも適当な雑音が欲しいです。あとは体調がいいこと。寝不足とか風邪引きじゃない状態」
「音がない、視線がない、プレッシャーがない、暑くも寒くもない、好きなことをしているとき!」
「朝早い時間か夜遅い時間で、まわりがうるさくないとき。あとは趣味の釣りを一人でしているときは集中できる」
「僕はまわりが集中していると自分も集中できるタイプ。図書館とかそういう環境ですね。あとは興味のあることをしているときとか、やることが明確なとき」
最後の「やることが明確なとき」という回答には、メンバー一同思わず「あ~」と共感。他にも、私と同じように温度のことを言っている方がいて安心したり、確かに体調ってあるよな~と思い当たったり。人となりが表れる答えを伝え合うことで、参加者のみなさんと打ち解けていく瞬間を感じられました。そんなタイミングを見計らって、藤代さんが口を開きます。
「いま自分がどんなときに集中できるかお話しいただきました。もちろん、他の人との共通点もあったと思うのですが、むしろ一人ひとり集中できる環境は違う、ということを感じていただければと思います。私たちは一人ひとり違う。それが考える練習で大切にしたいポイントの2つめです。
実は僕も、コーチのときはそれをわかっていませんでした。例えば僕は、勉強するときはまわりの音をいっさい聞こえなくして勉強したいので、『テレビのついてるリビングじゃ集中できないでしょ?部屋でやんなよ!』って子どもたちにも言いたくなる。でも、もしかしたらその子にとって集中できる環境はそっちかもしれない。
僕らはついつい見た目で判断したり、自分の考えを押し付けてしまいがちですが、大切なのは一人ひとり集中できる条件は何なのか、その子のことを知ることです」
他の人との共通点に注目して、「やっぱりみんな同じだね~」なんて思っていた自分が、ハッと我に返ります。
そうか"一人ひとり違うのか"でも、その違いはどうやって知ればいいんだろう?
「そんなときこそ、ぜひ質問を活用してください。質問というか、相手に聞いてほしいんです。いまみなさんでやったように『どんなときに集中できるの?』って。そうすると、ふだん考えてる子は『僕はこんなときに集中できるんだよね』って答えてくれます。考えたことがなければ、『これから探してみようか』と一緒に考える機会になるかもしれません。
メンタルトレーニングには集中する方法やテクニックがたくさんありますが、まずはテクニックに走るのではなく、その子がどんなときに集中できていたのか、どんなときに集中できなかったのか、子どもたちの過去を振り返ってみる。そのなかから探し当てられた方が効果的ですし、継続できると思うんですね。ぜひそんなふうにして、子どもたちと一緒に探してみてください」
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