考える力
2016年7月12日
サッカー少女がみるみるやる気になる!女の子の声掛けで意識すべき2つのコツ
すぐに定員が埋まってしまうほどの人気を誇るサカイクキャンプ。このキャンプでは女の子だけのコースもあります。「普段、男の子と一緒だと気後れしてしまう」という子に人気の女子キャンプは、どのような指導方針のもとでトレーニングをしているのでしょうか? 同キャンプでヘッドコーチを務める高峯弘樹さんに聞きました。(取材・文 鈴木智之)
■「こうしなさい」ではなく「どうすればいいと思う」がとくに女子には効果的
――女の子だけのキャンプは珍しいと思いますが、どのような方針で指導をしているのでしょうか?
一番はサッカーを楽しんでもらうこと。これをモットーにしています。最近の子どもたちを見ていると「コーチの言うとおりにプレーしなくてはいけない」と感じている子が多いような気がするんです。でも、本来サッカーは習い事ではなく、自分から楽しむものですよね。サカイクのスローガンは「自分で考えるサッカーを子どもたちへ」なので、子どもたちが自分で考えてプレーすることを大切にしています。
――トレーニング時の雰囲気づくり、声掛けで意識していることは、どのようなことでしょうか?
基本的に、プレーについてああしろ、こうしろとは言わないようにしています。それは私だけでなく、サカイクキャンプのコーチ全員が同じ考えのもとで指導をしています。コーチが選手のプレーに対して「そこはドリブルじゃなくてパスだろ!」と言ってしまうと、子どもは次から自分で考えてチャレンジをせず、コーチの顔色を見て、コーチが考える正解のプレーをしようとします。とくに女の子はその傾向が強いです。なので、攻守の切り替えの場面が遅いと感じたら「早くしろ!」と言うのではなく「いまは攻撃と守備、どっちの時間?」と言うと、子どもたちは考えて行動に移そうとします。右に行けばいいのか、左に行けばいいのかをコーチが言ってそのとおりにやらせるのではなく、自分で考えて決断し、実行できるような雰囲気づくりを心がけています。
――3、4日の短期間のキャンプの場合、コーチが「こうしなさい」と言って、その通りにプレーさせた方が、効率よく改善できると思います。それをしないのはなぜでしょう?
おっしゃるとおり、サッカーのプレーにしても、日常生活にしてもコーチが「こうしなさい」と言って、できなければ叱るというようなスパルタでやれば、親御さんに「うちの子は変わった」と感じてもらえるかもしれません。でもそれをしたところで、家に帰ればすぐ元に戻ってしまいますし、コーチが見ていないところでは手を抜いてやらなくなるかもしれません。それでは意味がないですよね。ぼくらの仕事は、10年後、20年後のあるべき姿に子どもたちを成長させていくことだと思います。小学生年代のコーチというのは、そのための種をまく仕事です。サカイクキャンプでは、日常とは違った環境、違ったコーチ、違った仲間と過ごすことで、普段は得られない刺激を得ることができます。新たな刺激を感じてもらって、キャンプが子どもたちの成長を促す、ひとつのきっかけになれればと思っています。
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