考える力
2021年6月 8日
「大人が思っている以上に子どもの成長を促してくれる」キャンプ体験後の子どもに現れた驚きの変化とは
今年の夏もサカイクキャンプがスタートします。そこでサカイクでは、今年の春に開催したキャンプの参加者に参加してみてどうだったか、子どもにどう変化があったか、参加者であるお子さんとその親御さんそれぞれに感想を聞いてみました。
今回お話を伺ったのは、関西会場に参加してくれた森本侑吾くんとそのお父さんです。キャンプに参加してお子さんがどう成長したのか教えていただきました。
「サカイクキャンプに興味があるし参加してみたいけど、どうしようかな」と悩んでいる親御さん、お子さんはぜひ参考にしてみてください。
(取材・文:鈴木智之)
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■サッカーだけでなく人間性を育てるキャンプに惹かれた
小学3年生の侑吾くんは、春のサカイクキャンプに初めて参加しました。なぜ、数あるサッカーキャンプの中から、サカイクキャンプを選んだのでしょうか? お父さんは、その理由をこう語ります。
「サカイクキャンプに惹かれた理由は、子どもたちの自主性を伸ばすなど、サッカー以外に人間性の教育にも力を入れていたことです。他のキャンプはサッカーのプレー面がメインだったので、それ以外にもアプローチしているところがいいなと思いました」
侑吾くんはお父さんから「サカイクキャンプに行ってみる?」と聞かれたところ「行きたい!」と即答したそうです。
「ほかのキャンプはあるけどサカイクキャンプには行ったことがなかったから、すぐに行きたいと思った」(侑吾くん)
■たった3日間のキャンプでたくましくなった
お父さんは「小学1年生からサッカーを始めて、もっとうまくなるためにキャンプに行かせたいと思っていました」と話し、こう続けます。
「以前は人見知りで、争いごとがあったら周りの子に譲ってしまう子でした。でもサッカーを始めてからは、コミュニケーション能力をつけたくて、いろんなイベントなどに積極的に参加するようにして少しずつ冒険させていきました。そうしたらある時『友達の作り方がわかった』と言い出して。知らない子たちと触れ合う体験させているうちに、いつの間にか人見知りが治っていました」と、うれしそうに話をしてくれました。
そして小学3年生になる今年の春、サカイクキャンプに参加しました。お父さんは、キャンプから帰ってきた時の様子を振り返ります。
「ライフスキル講習を受けた日だと思いますが、キャンプから帰ってきてすぐに『いつもありがとう』と言われました。感謝の心について学んだことで、本人の中で何か気づきがあったのでしょう。その後も、私が疲れている時に『疲れてない?』などと気遣ってくれるようになりました」
「サッカー面では、初めて会う子たちに積極的に声をかけ仲良くなったようで、キャンプ中ずっと楽しめたようです。たった3日間の経験でしたけど、たくましくなったんだなと思いました」
侑吾くんに「どうやって友達を作ったの?」と聞くと「遊ぼうとか、一緒にやろうぜと言うと、友達ができる」と教えてくれました。
■プレー中、よく声を出すようになった
サカイクキャンプではサッカー以外に「ライフスキル」を身につけることにも力を入れています。ライフスキルには5つの項目があり、考える、リーダーシップ、感謝の心、チャレンジ、コミュニケーションです。
侑吾くんはライフスキルについて、キャンプ中に書いたサッカーノートを見ながら、次のように感想を話してくれました。
「コーチに『サッカーはチャレンジすることが大事』と言われた。チャレンジしてできたら、またやろうと思うし、うまくできて褒められるとうれしい。そうしたら、もっとやってやろうという気になる」
サカイクキャンプでライフスキルを学んだことで、侑吾くんの様子に変化が現れたそうです。お父さんは言います。
「サカイクキャンプから帰ってきて、サッカーも日常生活も『困った人がいれば助ける』『リーダーシップをとる』といったことをよく言っていました。実際にチームでもそうしています。プレー中はよく声を出して、それ以外のところでは積極的に手を挙げて発言するようになってきました。そこはサカイクキャンプに行って、変わったところだと思います」
■自分なりに考えて話すようになった
その報告を受けると、サカイクキャンプの柏瀬コーチはうれしそうに笑顔を見せ、次のように話します。
「キャンプでは『自分で考えたことを発言するのはいいことだよ』という雰囲気作りをしています。そこで、思いついたことを何でも言うのではなく、考えてから発言するように促していきます。子どもたちの発言を聞いていると、明らかにキャンプ開始時とは変わっているのがわかるので、いいチャレンジができていると感じます」
侑吾くんのお父さんも、その考えに同調します。
「サカイクキャンプに行って、『考えて話すようになったな』と感じる機会が増えました。プレーひとつでも『どうやったらうまくいくんだろう?』と、彼なりに考えているようです。チームメイトやコーチと話しているのを聞いても、『考えて話しているんだろうな』というのは、すごく感じます」
■「ドリブル」「リフティング」など単語だけだったのが、文章で書けるようになった
サカイクキャンプでは「サカイクサッカーノート」を使って目標を立てたり、一日の振り返りに活用しています。
侑吾くんはキャンプ参加前はノートを書いていませんでしたが、キャンプで書き始めたことをきっかけに、その後もノートを続けているそうです。
お父さんはノートを見て、侑吾くんの成長におどろいたそうです。
「書き始めの頃は、ドリブル、リフティングとか、単語でしか表現できなかったことが、ドリブルを速くする、周りを見てパスをするなど、言葉が増えてきました。『ドリブルを速く正確にやる』と書いているのを見たときは、驚きましたね」
いまでは「ケガをしないために、練習前はストレッチをする」「速いドリブルができるようになる」など、小学3年生ながら、具体的な目標を掲げて取り組んでいるそうです。
■リアルな目標設定と達成のための意識が芽生えてきた
ノートを書くことは、サッカーのレベルアップにもつながっているようです。お父さんは言います。
「ノートを書くようになって、だいぶ変わりました。1か月前はリフティングが10回しかできなかったのに、ノートに目標回数を書くことで、かなりできるようになりました。目標を設定して、そこに向かってやろうという意識が芽生えてきたんだと思います」
サカイクキャンプでたくさんの刺激を得た侑吾くん。お父さんへ感謝の気持ちを表すようにもなったそうです。
■大人が思っている以上に子どもの成長を促してくれるキャンプ
「大人が思ってる以上に、子どもの成長を促してくれるキャンプなんだと感じました。顔つきも内面も結構変わって帰ってきましたし、2日目の後は、めずらしく『お父さん、いつもありがとう』って言ってきたり(笑)」
サカイクキャンプは「サッカーだけでなく、人としての成長もお手伝いできるキャンプにしたい」という考えのもと、コーチみんなが同じ意識で子どもたちに接しています。
春キャンプを振り返って「また行きたい!」と元気よく話してくれた侑吾くん。次のキャンプでもきっとサッカーを楽しみながら、それ以外の部分でも成長のきっかけをつかんでくれることでしょう。