考える力
2024年2月 9日
今まではドリブルでの仕掛けが怖かったけどノートの活用で克服できた ロヴェスト神戸中学1年生がサッカーノートを書き始めて感じた変化
兵庫県神戸市の街クラブ、「ロヴェスト神戸」では、昨秋からサカイクサッカーノートを使用しています。書き始めて数か月ですが、少しずつ効果を感じていると言います。
中学生年代も確実に成長を感じるサカイクサッカーノート、書いていてどんな変化や成長があったのか、これまでのサッカーノートとどう違うのかを伺いました。
後編では指導者が感じるサカイクサッカーノートの良さもお伝えします。
(取材・文:貞永晃二 写真:柳瀬心佑)
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■「スルーパスをどのタイミングで出すか」書いてみてわかった改善点
山田 勇登(やまだいさと)くん 中学1年生
―――サカイクのサッカーノートはいつ頃から始めましたか? それ以前にサッカーノートを書いていましたか?
夏休みの終わったときぐらいから始めて2か月くらいです。サッカーノートは小学生の頃にコーチや親から言われて書いていました。
―――サカイクのノートは、いろいろ書く欄が分かれていますが、書きやすいですか?
書く内容が整理されているので書きやすいです。
――どういう使い方をしていますか? 時間はどれくらいかかりますか?
試合の日に書いていますが、試合や練習で自分の課題が見つかった時に、それをしっかりまとめて、次の試合や練習から意識できるようにしています。前のノートは書くのに30分ぐらい、サカイクノートは10分から15分で書けます。
――書いていて、よかったなという感想を持ったことはありました?
いろいろあるんですけど、スルーパスとかそういう部分の課題が見つかって改善できるところが分かったのでよかったと思っています。
――試合の前にこういう課題が明確になったから、試合で工夫してやってみようという使い方ですか?
はい、そんな感じの使い方です。スルーパスの課題は質のところ、どういうタイミングで出すかっていうところです。
――コーチとプレーの課題について話したりすることはありますか?
あまりないですが、父がコーチをしているので、たまにそういう話をしたりします。
――以前に書いた内容について読み返したりすることはありますか?
新しい試合について書くときに、前に書いたのをちょっと振り返ったりします。
――自分で採点する部分がありますが、ジャッジは甘めですか? 厳しめですか?
厳しめです。その方が自分のためになると思うからです。
――実際使ってみて、自分のプレーがちょっと変わってきたとか、頭の中がすごく整理されたと思うことはありますか?
課題が明確になったから、そこに向けて意識することとかが変わりました。
――それはいつぐらいから気づきましたか?
このサッカーノートを書き始めてすぐくらいです。
――課題が明確になったというのはどういうところですか?
ドリブルでどういうところに運んでいくかとか、です。
――憧れの選手はいますか?
ロナウジーニョ(元バルセロナ/ブラジル代表)です。YouTubeとかで見ました。観客が沸くようなプレーをするところが好きです。得意なプレーはドリブルの技とかです。
■事前にノートに書いた課題を試合中に意識できるようになった
唐津拓海(からつたくみ)くん 中学1年生
―――これまでもサッカーノートを書いていましたか? それはどんなノートでしたか?
サッカーのグラウンドの図が書いてある市販のノートに、自分の今日の動きをマーカーペンとかいろいろ使って書いていました。
―――サカイクサッカーノートはいつから書き始めましたか?
10月ぐらいからです。前に使っていたノートに比べたら、書く欄に一つ一つ質問があってとても書きやすかったし、すぐ慣れました。
―――1ページ書くのにかかる時間はどれぐらいですか?
5分ぐらいです。
―――試合と練習、どちらで使っていますか?
試合です。左側のページは出かける前に書いて、右側は家に帰ってから書きます。
―――サカイクサッカーノートを書き始めてよかったなと感じる点は?
自分の課題とか、やるべきことをとても分かりやすくまとめられるので、今までの自分の動きとかも全部振り返られるんで分かりやすいです。
―――自分のプレーについて考える習慣が身についたという実感はありますか?
あります。前のノートでは自分の動きとかを書くだけに終わっていたけど、このサカイクノートにしてから、周りの動きも含めていろいろ分かりやすくなったから、試合中でも事前に書いたことを意識できるようになりました。
―――立てた目標ができるようになったとか、あんまりうまくいってなかったのが改善できた実感はありますか? それはどんなプレーですか?
はい、あります。以前はドリブルで仕掛けるのが怖かったけど、今は自分から仕掛けられます。
―――今書いているノートをコーチに見てもらっていますか?
1か月に1回くらいノートを集めるときがあってそのときに見てくれています。
―――自分で採点する部分がありますが、ジャッジは甘めですか? 厳しめですか?
どちらかといえば厳しめに書いています。自分で書いた目標ができてなかったら、4か5ぐらいにつけます(10点満点)。
―――以前書いたページを見直したりすることはありますか?
あります。全部1回最初から見直しました。
―――実際に自分でも上手くなってきたな、変わってきたなと気づいたのはどのタイミングでしたか?
書き始めて1か月ぐらいです。
―――厳しめの評価をつけていると言われましたが、振り返ってみるとできていたな、成長できたなと感じるものですか?
はい、感じます。前回からの学びという項目に、コーチに言われたことを書いています。
―――それが次の練習、試合で生かされたなと思うことはありましたか? それはどういうところですか?
前に「相手の矢印を見る」というのを言われて、それを意識したらちょっと余裕ができました。見る時間ができたから余裕ができました。
後編では、中学2年生の選手とジュニアユースの緒方太一監督に聞いた、変化や成長をお送りします。