イベントレポート
2020年5月 7日
【タニラダーオンライン講習会開催レポート】子ども部屋や家の庭、リビングなど、様々な場所が一瞬でトレーニング場に!
5月7日 NHK総合「おはよう日本」6時台スポーツコーナーで
「タニラダーオンライン講習会」が紹介されました。
新型コロナウイルスの影響で、活動自粛を余儀なくされている昨今。サッカーチームも例外ではありません。しかし、「こんなときこそレベルアップのチャンス!」と前向きにとらえ、個人の課題克服、能力向上に励む子どもたちもいます。
そんな子どもたちに向けて、サカイクでは「タニラダーオンライン講習会」を開催しました。普段はサッカー場やフットサルコートで実施するラダートレーニングを、オンラインで行うという試みです。
(取材・文:鈴木智之)
参加してくれた子どもたちは27人。北は北海道から南は九州、さらには海を渡ったドイツなど、欧州からも参加してくれました。講習会はZOOMというビデオ通話ツールを使って行い、参加者はパソコンやスマートフォンを使ってアクセスします。ZOOM画面に複数のタニラダーインストラクターと27人の参加者が一堂に会する姿は圧巻です。
タニラダーの生みの親、谷真一郎コーチがカメラに向かって「みなさん、聞こえていますか?」と呼びかけると、各地から「聞こえてまーす!」という声が送られてきます。
谷さんは「北海道から福岡、海外はドイツからも参加してくれています。でも、みんなとの距離は画面までのたった1メートル。これがオンラインです」と笑顔を見せ、講習会がスタートしました。
オンラインでの良さをいかした全体レッスン
この日のテーマは「スピードアップのためのランニング動作つくりとサッカーのプレーに直結するステップワーク」です。まずは谷さんが動きのポイントを解説して、お手本を見せます。それを見ながら、各自が家の中や庭など、好きなところで同じ動作を真似していきます。谷さんが説明します。
「まずは、速く走るための姿勢をつくりましょう。背筋を伸ばして腕を真っ直ぐ振り、ひじを90度に曲げ、足も真っ直ぐ高く上げます。慣れてきたら、1、2、3のリズムをとって、良い姿勢で止まってみましょう。このとき、体を少し斜め前に倒し、足の指の付け根あたりで支えられていればOKです」
オンライン講習会では、谷さんの実演に加えて、あらかじめ撮影しておいた動画を使って説明していきます。谷さんの動きに合わせて矢印を入れたり、大切なポイントを文字で強調するので、言葉で説明する以上に、多くの情報が伝わります。これはオンラインの良さかもしれません。
映像での説明が終わったところで、谷さんは言います。
「なにも意識せずに立った状態で、保護者の方が横からポンっと、肩のあたりを押してみてください。押されたときに、真っ直ぐ立っていられますか? それともグラグラしてしまいますか? どっちでしょう?」
そう言うと、画面の向こう側で保護者と子どもがペアになり、押して、耐えるという光景が広がります。オンラインなので、保護者と一緒にできるワークがあり、親子でコミュニケーションをとりながらトレーニングしている様子がうかがえます。
「速く走るためのポイントは、良い姿勢です。背中が丸まると、骨盤が後ろに傾きます。そうすると、かかとに体重が乗るので、押されるとぐらぐらしてしまいます。速く走るために、良い姿勢を作りたいので、足幅を握りこぶしひとつぶん空けて立ちましょう。その状態で両手を上げてバンザイし、手のひらをあわせて真上に伸ばします。そのまま、両腕を耳の後ろに持ってくると肩甲骨が寄るので、そのまま下ろします。これが、地面からパワーをもらえる、良い姿勢です」
その姿勢をキープしたまま、保護者に横から押してもらうと、グラグラしていたのが嘘のように、安定した状態で立つことができていました。谷さんは子どもたちの様子を見ながら「ぐらいついていたら、胸を張って、肩甲骨をしっかり寄せよう」とアドバイスを送ります。
さらには、画面を通じて子どもたちの様子を観察し、「みんな、良くなってきているよ。押されても微動だにしてないね」と目を細めます。画面に全員が並んで映るので、コーチの側からは、全員を一覧することができます。子どもたちの様子に漏れなく目を配れるのも、オンラインのメリットのようです。
グループレッスンで個別に動きを確認
グループワークでは、サッカーのプレーで有効なステップをトレーニング。谷コーチ以外のインストラクターがオンライン上に常駐し、参加者を少人数のグループに分けて、個別に動きをチェックしていきます。
「サッカーと同じように、体に力が入っているといいプレーはできないよ。リラックスして、呼吸に意識を向けてやってみよう」
「カメラを相手選手に見立ててみて。胸をカメラに向けて、足のつま先を斜めに向けて、ステップを踏もう」
インストラクターのアドバイスを聞きながら、子どもたちは体を動かしていきます。子ども部屋や家の庭、リビングなど、様々な場所が一瞬でトレーニング場になるのが、オンラインの良さかもしれません。
2時間に及ぶ白熱したトレーニングは、あっという間に終了。
谷コーチは「動きが変わると、サッカーがうまくなる。2時間よくがんばったね。みんなに拍手!」と話し、画面の向こうで子どもたちとコーチが一緒になって拍手をし、オンライン講習会を締めくくりました。
最後に、谷コーチが「楽しかった人?」と聞くと、全員が手を挙げたことからもわかるとおり、オンラインでも十分なトレーニングができたようです。
参加者のひとり、ユウスケくんは「外でみんなとやるのも楽しいけど、オンラインの講習会でもちゃんと見てもらえるので良かった」と笑顔で話していました。
谷さんは「2時間、動きっぱなしでしたが、オンラインでも、子どもたちは最後まで集中を切らさずにトレーニングできることがわかりました。遠方から参加出来ることがオンラインの良さなので、外でトレーニングが出来るようになった後も講習会で伺えない地域の方向けに今後も続けていきたいと思います。個人の細かい動きが見えるのは、オンラインの良さだと思います」と、充実した表情で振り返りました。
今後もタニラダーオンライン講習会は開催予定なので、「速く走れるようになりたい!」「チームメイトに差をつけたい!」「自主練で何をすればいいかを知りたい!」という人は、ぜひチェックしてみてください。
★タニラダーオンライン講習会・開催日程★
5月10日(日)14:00~16:00
担当:谷 真一郎コーチ
タニラダーインストラクターがアシスタントに入ります。
会場:ご自宅
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