知ってるようで知らない!正しいサッカーシューズの選び方
2015年12月21日
サッカースパイクは丸型のポイントが多いものを選ぶべき理由
サッカーは走り、止まり、ボールを蹴るスポーツ。ですから、プレー中はつねに足に衝撃や圧力がかかっていることになります。早稲田大学スポーツ科学学術院教授の福林徹先生は「小学生の子どもたちがサッカーをするうえで、衝撃を分散し、成長期の足の負担を減らしてあげることが必要」と言います。そのために重要になるのがシューズ選び。今回はソールや素材の選び方を考えたいと思います。(取材・文 前田陽子 写真 鈴木蹴一)
■スパイクは丸いポイントがたくさんあるものがいい
子どもが低学年なら「スパイクではなく、トレーニングシューズで十分」と福林先生。スパイクはトレーニングシューズに比べ足への負担が多くなるので、試合でも練習でもスパイクを履くのは小学3年生くらいからと考えていいようです。では、どんなスパイクを選ぶのがいいのでしょうか。
「試合や練習の環境にもよりますが、日本に多く見られる土や人工芝のグラウンドなら丸いポイントがたくさんあるものが望ましい」(福林先生)
ポイントが多いことで、足への衝撃や負担を減らすことができます。大人向けのスパイクでは、滑りやすくなって転倒することが増えてしまうので、足のサイズが大きいからと大人用のスパイクを選ぶのではなく、U-12年代では子ども用に作られたスパイクを履きましょう。
■土でも人工芝でも天然芝でもOK!アディダスのジャパンモデル
子どもたちのプレイ環境は日々変化していて、近頃では人工芝のグラウンドが増え、勝ち進めば天然芝でプレーする機会も出てきます。しかし、土のグラウンド用、人工芝用と環境によってスパイクを用意することはできないので、どんなグラウンドにも対応するシューズを求める声は以前と比べて大きくなっています。「新しいシリーズのシューズは、マルチな丸いポイントにすることによって、さまざまなグラウンドに対応できるようになっています」と話すのはアディダスジャパン㈱の山口智久さん。アディダスではキッズ向けのシューズの開発に携わっています。新しいジャパンモデルはポイントを丸い形状にすることで、前後左右あらゆる方向にバランスよく動くことができるようになっています。また、硬いグラウンドの際に下からの突き上げる衝撃を少しでも緩和するために、ポイントの高さが抑えられています。
「ポイントの数も以前と比べて多く、小さなポイントも刻んでいます。そうすることで芝への貫通力を高め、靴底でボールを触る時の面積をより多くすることで、転がしやすくする工夫をしています」(山口さん)。
足への負担が軽減されたうえ、ボールコントロールもしやすい。アディダスのジャパンモデルは親にも子どもにもうれしいシューズになっています。
■プレースタイルに応じたシューズ選びを
アディダスの新しい子ども向けジャパンモデルのスパイクはすべて同じ足形、ソールを採用しています。違いはアッパー部分の素材と切り方などのデザイン。まずはアッパーの素材が、天然皮革か人工皮革のふたつに分けられます。天然皮革はしなやかで柔らかく、履く人の足の形になじみやすいのが最大の特徴です。フィット性も求めるのなら、天然皮革のシューズがおすすめです。人工皮革は摩耗性や耐久性に優れていて、形状も維持しやすく手入れも簡単。プレイ頻度が高く、丈夫なシューズを求めるなら、人工皮革を選びましょう。
激しく動き回るプレースタイルなら人工皮革、ボールのコントロールにこだわるからフィット感が大切と考えるなら天然皮革と、プレースタイルでシューズを選ぶという方法もあります。
「天然皮革は、足になじむことで素足感や一体感があってボールをミートしやすいと感じる人もいれば、人工皮革は素材が強いので反発力やパンチ力を生みやすく遠くに飛ばしやすいと感じる人もいます」と山口さん。
素材によってそれぞれ特徴があるものの、天然皮革を履けばボールコントロールがうまくなるわけでも、合成皮革ならボールの飛距離が格段に伸びるわけでもないので、そういった傾向があるということを知識として持っているとシューズ選びの際にひと役買いそうです。
子どもにとってベストな一足を見つけるには、いろいろなシューズを履いてみることが大切です。まずは子どもが履いてみたいと思うシューズからスタートしましょう。
■ぴったりのシューズが見つかれば、プレーに自信が持てるはず
「メッシ選手が好きなら、メッシモデルを試してみてソールや足型、素材の特徴が自分の足と環境にマッチするのかを確認してみてください。マッチすれば一番いいですし、合わなければ他のシューズにトライしてもらえたらと思います」(山口さん)
これまで、天然皮革は高額というイメージがありましたが、アディダスの新シリーズは天然皮革と人工皮革に値段の違いはないとのこと。お財布を開く親にとっては朗報です。成長段階にいる子どもたちなので、足も大きくなると同時に形も変わってきます。購入時には必ず店頭に出かけ、ためし履きをすることをお忘れなく。自分の足にぴったりのシューズが見つかれば、プレーにもいっそうの自信が持てるはず。日々のサッカーが楽しく、より上手になるために、シューズ選びに妥協は不要です。子どもにベストな一足を見つけてあげてください。
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