少年サッカーあるあるお悩み相談室

2016年10月 3日

チームの輪から離れてひとりでいるわが子、親としてどうすればいいの?

チームメイトたちが楽しそうに会話をしているのに、その片隅で一人グラウンドに佇んでいるわが子。一人だけチームの輪から離れて砂いじりなどをしていると、親としては「あの子、これから大丈夫かしら……」と、言いようのない不安を覚えてしまうもの。
 
こんな状況のとき、親としてはどういう心構えでいればよいのでしょうか。
 
東京都武蔵野市の強豪町クラブ、関前SCを率いて約25年。教え子になでしこジャパンの岩渕真奈選手や多くのJクラブ下部組織選手がいる小島洋邦さんにお話を伺いました。(取材・文 杜乃伍真)
 
 
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■とくに心配することはない

「たとえば、子どもがチームの輪から離れて一人で地面に絵を描いていたり、所在なく佇んでいるとします。一学年が20人くらいのグループであれば、だいたい子どもは3つくらいのグループにわかれるもので、さらに一人だけぽつんとしている子どもがいる光景は、どんなチームにもあるものだと思います。その一人になっている子どもは、いざ練習になると一緒にプレーはするけれど、休憩時間になると輪のなかには入っていかない。ただ、そういう光景は昔からよくありました。ぼくは他のコーチたちに『放っておきなさい』と言うんです。ただし、どこかにいなくなるようなことがあるといけないから、『しっかり目はかけておきなさない』とも伝えます」
 
小島さんは、とくに心配することはないと言います。
 
「低学年になればなるほど、生まれつきの性格は出るものです。集団でいるのが苦手だったり、みんなと一緒にいられないというようなことは、どうしても直しようがないところがあります。心配している親御さんに自分自身の子どもの頃を聞いてみれば、『確かに自分もおとなしい子どもでしたねえ……』という答えが返ってくることもしばしば。親が過剰に心配していることがほとんどで、子どもの気が向けば次第に輪の中に入っていくし、子どもが大きくなっていく過程のなかで何らかのきっかけがあって輪の中に入っていくことがほとんどです。ぼくはとくに心配するようなこともないと思っています」
 
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